「覚えやすいT-Code」(私案)

(96年9月28日完結)

TUT-Codeは「覚やすいT-Code」ではない

 T-Codeは、漢字の配列の中にかなが散在しているので、とりあえずかなだけでも入力できるようになるまでに長い練習期間が必要です。そのため、T-Codeを習得しようと思っても配列を見ただけであきらめたり、練習を始めても漢字を覚える前に挫折したりする人がいるだろうと思われます(私もそのうちの一人です)。単純にこの点だけを改善しようというのが、この私案の趣旨です。
 TUT-Codeは、T-Codeをもっと簡単に習得できるようにしたものだと位置付けられていますが、以下の点がT-Codeとは大きく異なっています。
 T-Codeをただ単純に覚えやすくするだけなら、配列の枠組を変えずに中身を再配置すれば済むことなので、以上のような相違は発生しないはずです。

T-Codeの覚えにくさ

 一方、T-Codeのかな入力の習得の難しさは、以下の三点が原因になっています。
 これは、かなも漢字もすべて出現頻度に合わせて最適なキーに割り当ててあるためですが、そのために使える人が減ってしまっては入力者全体の入力効率が上がらなくなるので、ある程度の妥協は必要でしょう。
 つまり、かなを一ヶ所に集めて規則的に配置し、ひらがなとカタカナの打ち方に関連性を与えてやればよいのです。

覚えやすいかなの配列(案)

 キーボード中段と上段の「右→左」と「左→右」の組み合わせで、ちょうど200文字分になるので、これをかな入力用の領域として使うことにします。
 次に、それぞれの100×100の枠の中に、ひらがなとカタカナを流し込みます。ひらがなとカタカナの関係は、「鏡像反転」は感覚的に混乱しやすいので、「打順の反転」にしました。
    +―――――+―――――+―――-+  +―――-+―――――+―――――+
    |左手・上段|左手・中段| 1st |  | 1st |右手・中段|右手・上段|
    +―――――+―――――+  / |  | \  +―――――+―――――+
    |小薬中示伸|小薬中示伸| /  |  |   \ |伸示中薬小|伸示中薬小|
    |指指指指指|指指指指指|/2nd |  | 2nd\|指指指指指|指指指指指|
    +―――――+―――――+――+―+  +―+――+―――――+―――――+
    |ワラヤマハ|ナタサカア|伸指|右|  |左|伸指|あいうえお|ぁぃぅぇぉ|
    |ヰリ「ミヒ|ニチシキイ|示指|手|  |手|示指|かきくけこ|がぎぐげご|
    |ヴルユムフ|ヌツスクウ|中指|・|  |・|中指|さしすせそ|ざじずぜぞ|
    |ヱレ」メヘ|ネテセケエ|薬指|中|  |中|薬指|たちつてと|だぢづでど|
    |ヲロヨモホ|ノトソコオ|小指|段|  |段|小指|なにぬねの|ー、ん。・|
    +―――――+―――――+――+―+  +―+――+―――――+―――――+
    |ヮヵャパバ|ーダザガァ|伸指|右|  |左|伸指|はひふへほ|ばびぶべぼ|
    |(!『ピビ|、ヂジギィ|示指|手|  |手|示指|まみむめも|ぱぴぷぺぽ|
    |【ッュプブ|ンヅズグゥ|中指|・|  |・|中指|や「ゆ」よ|ゃ『ゅ』ょ|
    |)ヶ』ペベ|。デゼゲェ|薬指|上|  |上|薬指|らりるれろ|ヵ!っヶ?|
    |】?ョポボ|・ドゾゴォ|小指|段|  |段|小指|わゐヴゑを|ゎ(【)】|
    +―――――+―――――+――+―+  +―+――+―――――+―――――+
 特殊な「っんヴヵヶ」以外は、五十音図そのものですから、直感的に把握できると思います。また、空欄に割り当てた記号は、打順を反転しても同じものが入力できるようにしました。
 ここで注意してほしいのは、ローマ字入力的な発想で「子音」と「母音」に分解して個別のキーに割り当ててはいないという点です。あくまでも「かな」のままで2個のキーの組み合わせに直接割り当ててあると考えて下さい。そうしないと「打順の反転」で、ひっかかってしまうと思います。

覚えやすいかなの配列(案)の使用感

 この配列を実際に試してみたら、特に練習しなくても(最初のうちは考えながらですが)、とにかくブラインド・タッチで打てました。ひらがなさえ打てれば、カタカナの打ち方は自然に分かります。「打順の反転」は、特に頭で考える必要はなく、「ひらがなのリズム」と「カタカナのリズム」というような感覚で把握できるようです。
 もちろん、反射的に打鍵できるまでにはもっと時間がかかるでしょう。しかし、かなの打ち方を覚えるまでの所要時間は、五十音図が頭に入っている人ならば、ほとんどゼロです。

漢字の配列も「覚えやすさ」を目標に

 あとは、この配列の周囲に漢字を割り当てていけば、T-Codeと同じような外観の2ストローク入力方式ができます。ただし、漢字をただ出現頻度順に配置しても「覚えやすいT-Code」とは言えませんので、漢字についても「覚えやすさ」を考慮した配列を作った方がいいでしょう。
 関連性のある漢字をまとめと覚えられるように近くに割り当てたり、「上下左右」など空間的な連想の働く漢字を直感的に把握できる形に並べたりするなどの工夫をすれば、習得が容易になると思います。
 それぞれの漢字が出現頻度に合った最適な位置にあるかどうかは、打ち方を覚えてしまった時に初めて意味を持ちます。それ以前に、打ち方を覚えられるかどうかが重要な問題であるとすれば、出現頻度などは度外視しても構わないでしょう。

「T-Code」の一段下だから…

 という安易な発想で、この配列の名前を「G-Code」としました(^^;)

(付記)

 このページは96年9月28日に完結したものです。

[ (裏話) | (目次) | トップページ ]