殺人犯にとって、死体は最も厄介な証拠物件だろう。これさえ隠しおおせれば殺人自体の立証がほぼ不可能になる筈だが、下手な隠し方をすると自ら墓穴を掘る(*1)ことになってしまう。
(*1)犯人が隠した死体の発見が逮捕の直接的な決め手となった事件は、それほど多くはない。誰も思い付かないような意外な隠し場所を考える(そして、それをコロンボがどうやって発見するかを考える)ことが、いかに難しいかを物語っている。
今回の犯人(*2)は、葬儀社の経営者だ。死体を隠すどころか焼却してしまえるという、死体の始末に困っている殺人犯にとっては夢のような職業だろう。死体という厄介な証拠物件を、この犯人は無関係な人物の遺体と一緒に火葬してしまう。これで死体が発見される心配はなくなった。完璧な証拠湮滅だ。さて、コロンボはどのようにしてこの犯人を追い詰めていくのか…。これは見逃せない。
(*2)犯人役のパトリック・マッグーハンが、コロンボ役のピーター・フォークと対決するのはこれで4回目だ。この人が犯人役をやると、自信満々で堂々としていながらも嫌味な感じはなく、どことなくユーモラスなところもあって、それだけでもう安心して見ていられる。しかし、残念ながらこれが最後の対決となってしまった。名演技はこれが最後だが、名演出はあともう一本残っている。どちらも新シリーズの中でも見ごたえのある作品となった。







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