これが第一期の最後の作品だと知ったのは、だいぶ後になってからのことだった。そう言われて見ると、なるほど確かに最後を飾るにふさわしい難事件のようにも見えてくる。しかし、最初に見たとき(*)の記憶は、いつもと同じようなパターンだったという印象ぐらいしか残っていない。
(*)僕は1974年11月23日の再放送で初めて見た。残念ながら最初の二作と第一期の七作は初回放送時には見ていないのだが、1974年4月からは(再放送を含めて)もちろんテレビに噛りついて見ていたし、手帳には毎回必ずでかでかとタイトルを書いていた。初回放送日のデータはいろんな資料に出ているので、再放送分だけ転記しておく。
放送年月日 タイトル 1974-10-12 殺人処方箋 1974-10-19 ホリスター将軍のコレクション 1974-10-26 構想の死角 1974-11-02 指輪の爪あと 1974-11-09 二枚のドガの絵 1974-11-16 死の方程式 1974-11-23 パイルD-3の壁 1974-11-30 もう一つの鍵 1974-12-07 死者の身代金 1974-12-21 アリバイのダイヤル 1975-08-25 黒のエチュード 1975-08-26 断たれた音 1975-08-27 偶像のレクイエム 1975-08-29 二つの顔 1975-08-31 溶ける糸 1975-12-22 第三の終章 1975-12-23 毒のある花 1975-12-24 意識の下の映像 1976-03-29 ロンドンの傘 1976-03-30 悪の温室 1976-03-31 愛情の計算 1976-04-01 別れのワイン 1976-08-09 野望の果て 1976-08-10 白鳥の歌 1976-08-11 権力の墓穴 1976-08-12 逆転の構図 1976-08-13 自縛の紐 1977-08-23 歌声の消えた海 1977-08-24 祝砲の挽歌 1977-08-25 忘れられたスター 1978-03-27 死者の身代金 1978-03-28 構想の死角 1978-03-29 パイルD-3の壁 1978-03-30 ロンドンの傘 1978-07-15 別れのワイン 1978-07-22 断たれた音
NHKでの(再)放送はもう少し続いたと思うけれども、残念ながら、これ以降の手帳には放送日の記録はなかった。
さて、今回の犯人は野心的な建築家。その夢のような都市建設の計画を出資者の夫が知って猛反対する。出資者の夫が車に乗るところを待ち伏せしていた犯人が拳銃を突き付けて (どうやら殺害したらしい)。被害者の前妻が行方不明になったと通報して、コロンボが登場する。被害者の現在の妻(出資者)も犯人も、居場所が分からないのはいつものことだと言って取り合わない。しかし前妻だけは、殺されたのではないかと心配している。
まあざっとこんな感じで、死体が出なければ殺人事件にはならない。犯人は一体どこに死体を隠したのか? この厚い壁を前にして、コロンボはあくまでも真正面から突破しようとする。無事に突破できるのかどうかは見てのお楽しみだ。






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