カテゴリ「読書/鑑賞」の記事 (20)

 筒井康隆の「聖痕」連載が終ってから一週間。このもやもやとした読後感をかかえて単行本が出るのをじっと待っていることは不可能だ。僕は最初の二三回で新聞を買うのをやめてしまったので、もう一度読もうとするとえらく面倒なことになる。

 こんなこともあろうかと毎日Twitterで最初の一文字とともにリンク先をつぶやいておいたので自分のツイートを「最初の一文字」というキーワードで検索すれば大丈夫な筈だったのだが、Twilogがかっこよくなった代わりに検索結果が一頁分しか表示できなくなってブックマークとして使うには不便になってしまった。

 そんなわけで、朝日新聞デジタルのサイトで「聖痕」を検索するしかない。ところが検索してみると、2012年12月11日(第148回)~2013年3月3日(第228回)3月13日(第238回)のデータが抜けている。リンク先の記事自体が消えていることはないだろうけれども、どうも検索用データが変なことになっているような感じだ。と思ったが、どうやらリンク切れになっているらしい。無料記事の検索からたどってみると、冒頭の部分と挿絵だけは表示されるけれども残念ながら「続きを読む」ことはできなかった。

 このように物事が思い通りにならない罠に一度はまってしまうともう逃れられない。もがけばもがくほど事態は必ずややこしい方向に進展する。筒井作品ではおなじみのパターンである。なぜこんなことになってしまったのか。そんなバカな。これはひどい。などと言っても仕方がない。それが面白いのだ。

 とかなんとかいいながら、どうにか「聖痕」の全テキストのリンク先を取得することができた。記事自体は掲載時から一年間は読めるけれども、無料会員になって毎日3回分を読むとして全部読むには80日かかる計算だ。単行本が出るのは5月だから今から読んでも間に合わない。それでも読みたいという方は、どうぞ続きのページを御覧ください。

| コメント(0) | トラックバック(0)

 いきなり裏話で恐縮だが、BS-hiの今年一回目の放送を見た僕はひっくり返ってそのまま冬眠してしまった(*1)。そんなわけで、今後はNHKの放送順を無視して米国での初回放送順(ほぼ制作順)で書いていこうと思う。その前に、放送休止の週に読んでいた活字版の未映像化作品を片付けておきたい。

(*1)なぜって、あの『愛情の計算』ですよ。突っ込みどころが多過ぎて、あれこれ考えてるうちにわけが分からなくなり、頭の頭痛が痛くなってしまったのだ。いずれは何か書きたくなるのだろうが、今はまだ何も思い浮かばない。

 『サーカス殺人事件』(*2)――タイトルを見ただけでわくわくするではありませんか。

(*2)二見書房から2003年4月に発行された未映像化作品だ。訳者あとがきには「本シリーズで『祝砲の挽歌』『策謀の結末』を手がけたベテランのシナリオ・ライター、ハワード・バークが一九七五年末に書きあげた台本(Roar of the Crowd=観衆の歓声)はついに未製作のまま陽の目を見なかった。」とある。

 コロンボが甥っ子を連れてサーカスに行くが、綿菓子とアイスクリームを買ってる間に甥っ子たちが行方不明になる。甥っ子たちに言わせれば迷子になったのは叔父さんの方だ(甥っ子たちが一度も姿を見せないところは実にうまい!)。そんな小事件と並行して、犯人の殺人計画が着々と進行していく…。はい、ここまで! ここから先はキップを買った人しか入れませんよ。

| コメント(0) | トラックバック(0)

 11月11日はカート・ヴォネガットの日だそうで、それじゃ読んでみるかと読みかけてそのへんに積んでおいた本の山から抜き取ったのがこれ(だいたいいつも、僕はこんな感じでヴォネガットの本を読み始める)。

icon icon

 まえがきという部分は、一冊の本のなかで最初に読者の目にはいるくせに、たいていは最後に書かれる。

――というフレーズも入っている「まえがき」が書かれたのは、ソ連が崩壊した1991年。今から18年も昔のことだ。つまりその1991年現在の自伝的エッセイが詰まっている。話があちこち飛び回るヴォネガットのエッセイ集ならどこから読んでもいいだろうなんて、ずぼらなことを考えてはいけない。これは最初の1ページ目から順に読むべきだ。

 そんなわけで、また最初から読み直している。いつになったら最後まで読めるのかは神のみぞ知る。

| コメント(0) | トラックバック(0)

 来週放送される筈だった『溶ける糸』以降の放送予定が一週ずれたので、今回は未映像化作品(活字版)の感想を書く。しかし、大災害や大事故などの厄介な出来事と同じ扱いにされて、よくファンからクレームがつかないもんだな。まあ、そんな細かいことにいちいち目くじらを立てるような心の狭い人は野球ファンにはいないだろうから問題ないか。

 さて、本作の犯人は建築家。彼が設計した高層建築物が高く評価され、次期支社長の座に着くことも夢ではなくなった。ところが、過去の贈賄を副支社長に嗅ぎつけられて脅迫される。そこで、副支社長を殺害しようと決意する。事前に撮影しておいたビデオテープでアリバイを成立させる計画だ。実行時に予定外のことが次々に起きて、一応どうにか対処したけれども、まだ何か見落とした点がありそうな不安な展開だ。

 一方、コロンボの方も健康診断を十年間受けていなかったことを同僚に知られて追いかけ回されるなどトラブル続き。どこかで見たようなシチュエーションが随所にちりばめられていて、過去の事件への言及もあり、どうもこの世界は、いつもとはどこかが微妙に違っている。どうもこれは未映像化作品というよりもパスティーシュのようだぞ…。そんなことを思いながら読んでいると、

「見るだけじゃだめだよ。野球はやらないと。ほら、いくよ」

と、コロンボがボールを投げてくる。そんなことを言われてしまうと、見たり読んだりしているだけでは好き勝手なことが書きづらくなってしまうではないか。そんなわけで、この作品が映像化されたらどうなるかと想像しながら読んでみることをお奨めする。終盤からラストシーンは結構いい感じになるかもしれない。

| コメント(0) | トラックバック(0)

 普段はほとんど文庫や新書しか読まないので、出たばかりのハードカバーを買って帰り、最初のページを開いたときから、僕にとっての「ちょっとした贅沢」の時間が始まります。

 途中で邪魔が入らないように夜中に読み始めるのがベストなのですが、うっかりすると帰るなり読み始めて食事を摂るのも忘れてしまうので、本の入った袋をリュックから出さず、ほかの用事を先に片付けるように気を付けています。

 しかし、この欲望との戦いには負けてしまうことが多いですね。負けのきっかけはだいたい決まっています。

  • 袋から本を出したら負け
  • リュックを開けても負け
  • 翌日に仕事がある日に本を買ったら負け

 そんなわけで、目当ての新刊書がそろそろ並んでいそうな時期に書店に立ち寄ることには大きなリスクが伴うことになります。不意打ちにあってそのまま負けに雪崩れ込むのを避けるために、新刊情報のチェックは欠かせません。

コネタマ参加中: あなたの「ちょっとしたぜいたく」って何?

| コメント(0) | トラックバック(1)

 今週も未映像化作品の活字版を読んで感想を書く。先週とりあげた『血文字の罠』は高級デパートだったが、今回の『人形の密室』は老舗デパートだ。この二つを読み比べる(*)のも一興かもしれない。

(*)サラ・ブックス版の『死のクリスマス』は実家の本棚にある。その改訂版が『人形の密室』なのだが、読み比べることができないのは残念だ。仕方がないので、1975年(そのとき僕は中二だった)に読んだときの記憶と比べてみたが、34年前のがっかり感が見事に再現された。これは、どう考えても翻訳者のせいではなく、原著者が悪い。

 犯人は、老舗デパートのディスプレイ部のチーフ。殺害されるのは幼なじみで同僚のデザイナー。しかし、動機があいまいでよく分からない。嫉妬なのか、仕事上の対立なのか、あるいは信仰の問題なのか…。それらを全部合わせても、計画的に殺すほどのことじゃないだろうと思う(カッとして突き飛ばしたら打ち所が悪くて死んでしまったという話なら納得できる)。その計画も杜撰で、犯行時のミス(当然、その証拠の発見のされ方)も、何だか妙に投げやりな感じだ。この作品は、倉庫の中にそっと眠らせておいてもよかったのではないだろうか。まあ、ファンにとっては嬉しい掘り出し物には違いないけれども。

| コメント(0) | トラックバック(0)

 来週(8/22)と再来週(8/29)はNHKの放送(*)が休みなので、映像化されなかった活字版の感想を書く。映像化されなかった作品には、なぜお蔵入りしたのか分からない傑作もあれば、これは仕方ないなと納得できる作品もある。こういうワケアリ品を鑑賞するのも、楽しいものだ。

(*)公式サイトによると、10月8日からは木曜の夜にBS2でも放送予定だそうだ。このブログはBShiで放送される作品に合わせて(今まで通り)土曜の夜に更新する。

 本作の犯人は、高級デパートの社長。不正な経理を嗅ぎつけられたために妻を殺害する。妻とは別居しており、愛人を共犯者にするというパターンだ。ダイイング・メッセージに気付いた犯人は、カルト集団の犯行に見せかけようと偽装する。実際に起きた事件(アメリカでは有名なことらしい)が絡んできて、そのあたりが事情通には面白いんだろうなと思うけれども、ちょっと分かりにくい。そういう意味で、この作品はワケアリなのだろう。

| コメント(0) | トラックバック(0)

 8月は、映像版のコロンボは2本しか放送されない。そんなわけで、放送のない週に合わせて活字版を読んで感想文を書く。夏休みの宿題(*)で読みたくもない本を読まされて思ってもいないような感想を“作文”するのは苦手だったが、これならいくらでも書ける。

(*)この季節、書店に行けば課題図書なんてものが平積みになっているから、今でもやっているのだろう。そんなくだらないことはやめにして、好きな本を読んで好きなように書けってことにすればいいと思う。面白い文章が集まって、それを読む先生も楽しめるんじゃないかな。読んだことのない本を先生に読ませることができたら生徒の勝ちというルールでやってみたら、どうだろう?

 十年前に突然解散したロックバンドの伝説的ヴォーカリストが復帰するというスクープをつかんだ女性キャスター。その取材の最中に、彼女は誤って彼を死なせてしまう。すでに特番を組むことが決まっていて、もう後戻りはできない。追い詰められた彼女は、自殺に見せかけて、スキャンダラスな死と取材時の録音テープに残された“新曲”を材料にして番組を作ろうとする。しかし、コロンボが登場して、完璧だった筈の計画がぐらつき始める。
 シチュエーション、キャラクター、手がかりなどは、映像化された他の作品にバラバラに流用されているようだ。なぜ元のまま映像化しなかったのか、不思議でならない。それほどよくできている。新シリーズの見苦しさにはがっかりさせられることが多いけれども、この作品の幕切れは見事だ。

| コメント(0) | トラックバック(0)

 「“賞”をあげたい」などというのは烏滸がましい限りなので、思い出の一冊ということで…。

 二十年余り前のことになりますが、ひょんなことが縁となって浜松町に本社のある電算写植の会社(G社)に中途採用でもぐりこんだ僕が、最初に関わったのが、この『歌語(うたことば)例歌事典』という本でした。

 電算写植というのは、写真植字を電算化したもので、いわゆる“活字を組む”作業を、実際の鉛の活字を使わずに、分かりやすく言えばコンピュータを使って文字を組んで、レーザープリンタを使って印画紙に焼き付けるプロセスです(実際の印刷には、この印画紙から製版したものを原版として使うことになります)。
 電算写植機という大きな機械があって、これは専用のコンピュータで扱いにくいということで、その会社ではパソコンで作成・編集したものを8インチのフロッピーディスクを介して専用機に流すシステムを自社開発して使っていました。当時、実務レベルのパソコンがやっと出始めた頃で、NECのPC9801シリーズを使っていました。

 この事典は、万葉集から現代短歌にいたるまでの代表的な短歌約一万三千首を約三千の歌語別に分類して配列するというものです。歳時記の短歌版だと言えば分かりやすいでしょうか。歌語ごとに解説があり、その後に例歌が年代順に並びます。そして巻末には各種の索引が付いています。これを従来の手作業で編集すると大変な労力が必要になることは想像していただけると思います。

 そんなわけで、この厄介な仕事がパソコンを導入してデータ処理を得意としていたG社に回ってきたのだと思います。しかし、頁数の多い事典を頁組みしていくという作業は、パソコンを使っても容易なことではありませんでした。何しろ量が半端ではなかったですから、やってもやっても終わらないという日々が半年ほど続きました。

 最近、昔話のパロディをやっているうちに、どうしてもここに和歌のパロディを入れねばならないという無茶な考えに取り憑かれてしまって、「あのとき記念に一冊もらっておけばよかった」なんていう不埒な思い出し方をしたばかりです。検索したら、オンライン古書店で入手できるようでしたが、パロディの方は思い出の一冊は使わずにすませてしまったので、購入するかどうかで今迷っているところです。

 さて、どうしましょう/迷ってないでこの機会にさっさと買いましょう/いくら何でもこんな取り上げ方は失礼でしょう/これを三十一文字にできなかったことが残念でしょう。

コネタマ参加中: 今まで読んだ本の中で“賞”をあげたい一冊は?

| コメント(0) | トラックバック(0)

 7月4日の(NHK BShiでの)放送が休みなので、未映像化作品(*1)を読んで感想を書こうと思う。

(*1)二見書房から発行された未映像化作品は、『13秒の罠』『歌う死体』『血文字の罠』『硝子の塔』『サーカス殺人事件』(文庫)と、『殺人依頼』(ハードカバー)の6冊。

| コメント(0) | トラックバック(0)
作家の直筆原稿を影印本にして出版するという発想が凄いです。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)
僕は携帯電話を持っていないので、公衆電話が近くにある場所で待ち合わせます。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)
ときどき、無性にヴォネガットを読みたくなることがある。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)
『リングワールド』以来の破天荒な世界!と言われたら、読むしかない。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)
結局、何だったんだろうね、このドラマ。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)
これはおめでたい。『巨人たち』が復刊されたら今度こそ読みます。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)
乙一の『GOTH』を文庫版で読むときは、下巻から読まないように気を付けましょう。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)
プリント作業の合間に、乙一の短編集を再読した。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)
最近、『エレガントな解答』にハマっている。 [ 続きを読む ]
| コメント(1) | トラックバック(0)
茂木健一郎の『それでも脳はたくらむ』を読んで、「クオリア」をつかめそうな気がした。 [ 続きを読む ]
| コメント(0) | トラックバック(0)

地球時間

ガジェット時計Part11(光る玉・バージョン) - ガジェットダウンロードするなら、ガジェットギャラリー

Stats Counter

  • 13343

Powered by Visitor Stats

このページについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうち読書/鑑賞カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリは言葉/表現です。

次のカテゴリは過去/歴史です。

最近の記事はメインページで、過去の記事はアーカイブで閲覧できます。

最近のコメント

広告

ビジネス手帳のダイゴー

※縦開きの手帳、アポイントダイアリー(E1006)はここで注文!
(ネームも入れられますよ)

地球暦

<   2014年12月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

twitter

Creative Commons License
このブログはクリエイティブ・コモンズでライセンスされています。
Powered by Movable Type 4.261