玉をなくした禁太郎

前回のあらすじ
 サンダルをはいた猿が、風で飛ばされた禁太郎の腹掛けを取り戻した。(そもそも禁太郎って誰だよ?


 「どうもありがとう」
 猿から受け取った腹掛けを、禁太郎は身につけようとした。
 「あれっ? 玉がないぞ」
 禁太郎は腹掛けの裏側を調べている。
 「秘密のポケットに入れておいたのに…」
 縫い目の片側が半分以上ほどけていた。たぶん、さっき×××姫がもの×けをやろうとしたときに馬の角をひっかけたのだろう。(そもそも馬の角って何だよ?
 「何だかとっても嫌な予感がするな…」
 そう言って、禁太郎が坂の下に目を向けると、×××姫の後ろ姿が見えた。誰もいない空間に向かって、例の〔お祓い〕をしているようだ。(そもそも×××姫って誰? それと〔お祓い〕って何のこと?
 目をこらしてよく見ると、×××姫の足元には、禁太郎の“禁”の文字が浮かび上がる不思議な玉が…。
 「あーっ!」と禁太郎が叫び、猿は地面を蹴った。
 しかし、遅かった。×××姫が、でたらめに一振りすると、馬の角は見事に玉の芯をとらえた。玉は飛び、猿が追う。そして、玉の行く手には…。

 禁太郎が息急き切って駆けつけると、猿は池のほとりに佇んでいた。
 「いや、池というより、これは沼だね」
 すると、沼の底から、ぬーっと自由な女神が浮かび上がって来て、こう尋ねた。
 「あなたが落としたのは、この“金”の玉ですか、それともこっちの“禁”の玉ですか?」
 女神は、両手に乗せた玉を見せ、妖艶に微笑んでいる。(しつこいようだけど、そもそも自由な女神って誰?
 「いや、女神というより、これは河童だね」
 次回、「河童の姫と“金”の玉」に続く。

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このページは、かみ かずしげが2009年6月12日 00:00に書いたブログ記事です。

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