ローマ字入力に漢直を一気にかぶせる方法

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ローマ字入力から漢直に至る道

 これまで紹介してきた“漢直をじわじわ混ぜる”方法は、入力された仮名を漢直のストロークとして読み換えることで成立しましたが、この手はローマ字入力には通用しません。しかし、御安心ください。ローマ字入力に通ずる別のルートがあるのです。

23_fig1.gif

漢直の入力を親指でシフトする

 たったこれだけで、漢直が丸ごと使えるようになります。もちろん、ローマ字入力は今まで通りに使えます(*1)

 そのためには、親指の守備範囲内にある{無変換}{空白}{変換}{ひらがな}のうち少なくとも1個(できれば2個)が漢直用の同時打鍵として使える必要があります。また、「DvorakJ」と「Google日本語入力」が使えることも必要です。

 「DvorakJ」と「Google日本語入力」の連携については、先週の記事に書いたことの繰り返しになりますが、簡単にまとめると以下のような流れになります。

  • DvorakJ
    • 漢直用にカスタマイズした設定で、キー入力を加工して送出する
      • 非シフト打鍵はそのまま送る
      • シフト打鍵の場合は先頭に特殊な記号を付けて送る(*2)
        (漢直用には、通常のシフトや親指シフトとは異なるキーと記号を割り当てておく)
  • Google日本語入力
    • 漢直用にカスタマイズしたローマ字テーブルで、受け取った英数記号を仮名や漢字などにして表示する
      • 特殊な記号が入っていても気にせずアルファベットとして認識する
      • ローマ字変換の結果が漢字であっても仮名と同様に表示する
        変換前の文字列の中に漢字があっても特に気にしない(*3)

 

ダウンロード

種類名称入手先備考
日本語入力システムGoogle日本語入力 http://www.google.co.jp/intl/ja/ime/ Windows版・Mac版・Android版がある
(Windows8以上・Mac版・Android版での動作は未確認)
ローマ字テーブル G-Code decode-qwerty-x-gcode.zip (予定) Qwerty配列用G-Code(準備中)
decode-dvorak-x-gcode.zip (予定) Dvorak配列用G-Code(準備中)
キー配列変更ソフト DvorakJ http://blechmusik.xii.jp/dvorakj/ DvorakJ本体
設定ファイル encode-qwerty-x-x-m-h.zip (予定) Qwerty配列用(準備中)
encode-dvorak-x-x-m-h.zip (予定) Dvorak配列用(準備中)
打鍵図表示ソフト 漢索窓 https://code.google.com/p/tcode/downloads/list 漢直Winに同梱されている
(2015年12月現在の最新版は“kw128.zip”)

※ローマ字テーブルには漢直の設定だけが入っています。(現在のローマ字テーブルの内容を取り込んでから使うようになっています)

インストールと設定

 必要に応じて、インストールと設定を行ってください。

  • ローマ字テーブル
    1. 適当な場所に解凍する
    2. 使いたいローマ字テーブルを選んで、テキストエディタで開いておく
      (後で、このファイルに現在のローマ字テーブルの内容を取り込みます)
  • Google日本語入力
    1. 添付されたドキュメントにしたがってインストールする
    2. ツール→プロパティで、以下のように設定する
      • 一般(基本設定)
        ローマ字入力・かな入力:ローマ字入力
        句読点:、。
        記号:「」・
      • 一般(キー設定)
        ローマ字テーブル:「編集...」で、以下の作業を行う
        1. 「編集」→「エクスポート...」で、現在使っているローマ字テーブルをエクスポートする
        2. エクスポートしたファイルをテキストエディタで開き、すべてを選択してコピーする
        3. さっき開いておいたファイルにペーストして、保存して終了する
          (エクスポートした方のファイルも閉じる)
        4. 「編集」→「インポート...」で、編集した方のローマ字テーブルをインポートする
      • 入力補助
        自動英数変換を有効にする:オフ
        句読点変換を有効にする:オフ
    3. Google日本語入力プロパティを閉じる
  • DvorakJ用設定ファイル
    適当な場所に解凍する
  • DvorakJ
    1. 適当なフォルダに解凍して、インストールする
    2. DvorakJを起動する
    3. DvorakJの設定画面を開き、以下の設定を行う
      • メニューバーの「ファイル(F)」→「DvorakJ/user/フォルダを開く(U)」で、フォルダを開く
        (必要ならサブフォルダを作る)
      • 解凍した設定ファイルをDvorakJ/user/フォルダ(配下)にコピーする
      • 右枠の「日本語入力用配列」で、コピーした設定ファイルの中から適当なもの選ぶ
        (※親指キーの組み合わせで何種類か作る予定です)
      • 右枠の「日本語入力の設定」で
        「日本語入力用配列を日本語入力時にのみ使用する(O)」を選択し、
        「かな入力用の設定で日本語入力用配列を使用する(K)」をオフにする
    4. DvorakJの設定画面を閉じる
    (※漢直Winを使って漢直する場合は、DvorakJをOFFにしてください)
  • 漢直Win
    1. 適当なフォルダに解凍する
    2. “kanchoku.ini”を適宜変更して保存する
      (※ここで選択した漢直のテーブルは、漢索窓でも使われます。また、[kansaku]セクションで漢索窓の設定ができます)
    3. 適当な場所に“kansaku.exe”のショートカットを作る

 上記の内容は、2015年12月23日現在のものです。それよりも新しい版をダウンロードした場合は、添付されたドキュメント等の最新の情報を御確認ください。

今後の予定

 使っていないキー(の組み合わせ)を見つけたら「これは勿体ない。何かに使ってみよう」と考えてしまうのは、何も漢直だけに限らず、AZIK / ACTDvorakJPなどの拡張ローマ字入力や、花配列月配列下駄配列などのマルチストローク系や同時打鍵系の仮名配列を使っている人たちに共通する習性だろうと思います。

 それらの入力方法は多種多様で、ありとあらゆるキーの組み合わせが開拓されている筈なので、その中に漢直が入り込む空き地が残っているとはとても考えられません。しかし、それらの多くは、ローマ字テーブルのカスタマイズやキー配列の変更によって実現されています。だから、ローマ字入力には使われていないアルファベットや同時打鍵シフトには使われていないキーが確保できたら、何か別の入力方法に利用できるはずです。

 そこで、その両者を結び合わせて、(*4)漢直用のシフトキーと同時打鍵したときに特殊な記号をつけて送り出し、その記号が先頭についたローマ字を漢字に変換するという抜け道を作ってみたのです。

 各方式で使える設定ファイルをあれこれ試しながら作ってはいるのですが、今はまだ公開できる状態にはなっていません。近いうちに、順次アップしていきますので、もうしばらくお待ち下さい。


 この記事は漢直 Advent Calendar 2015のために書いたものです。


(*1) ローマ字入力は今まで通りに使えます  厳密には、若干の違いがあります。例えば、変換機能を割り当てた{空白}を漢直用の同時打鍵キーとして兼用すると、何かのキーを打った直後に素早く変換すると、同時打鍵と判定されて漢直の第1打のコードになる可能性があります。{空白}に限らず、何かの機能を持ったキーを同時打鍵シフトキーとして兼用する場合ば、打鍵のタイミングを調整する必要があります。

(*2) 特殊な記号を付けて送る  UTF-8の文字を直接送出できるキー配列変更ソフトであれば、これと同じ設定ができます。最近「やまぶきR」を試してみましたが、設定方法が簡単なので、(同時打鍵を使わない)ローマ字入力や行段系の方式に漢直を組み合わせるだけなら、「やまぶきR」をおすすめします。

(*3) 変換前の文字列の中に漢字があっても特に気にしない   つい最近、MS-IMEは、変換前の漢字を気にしないどころか交ぜ書き変換もできると聞いてびっくりしました。未変換文字列の中に漢字が直接入ってくることは通常はありえないので、これは漢直ユーザー以外にとって意味のない機能です。もしかするとMS-IMEの開発者は漢直を視野に入れているのかもしれません。そうなってくると今度は、Googleの方でも対抗して交ぜ書き変換をサポートしてくれるのではないかなどと期待(妄想)が膨らみます。

(*4) そこで、その両者を結び合わせて  というよりも、親指シフト+漢直を使っていて“漢直よみ”で登録するのが面倒になり、漢直用のキーで同時打鍵する方法を試しているうちに、「これはローマ字入力や他のいろんな方式にも応用できるぞ」と気づいたといった方が正確です。

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このページは、m(as)mが2015年12月24日 04:30に書いたブログ記事です。

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