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打鍵数は参考程度にするのがよい

 まず、前回の「打鍵数はこれでいいのか?」のおさらいから。「各入力方法の仕様比較」の表を、シフトを含む打鍵数で書き換えてみた。

表1

  親指シフトキーボード JISキーボード
文字キーの数 48 48
シフトキーの位置 中央(親指シフト) 両サイド(小指シフト)
入力モード 仮名モード 英数モード 仮名モード 英数モード
文字のレイアウト NICOLA Qwerty配列 JIS仮名配列 Qwerty配列
仮名の入力方法 かな入力 ローマ字入力 かな入力 ローマ字入力
打鍵数 清音 1 or
2(同側シフト)
(JISキーボードと同じ) 1 or
2(「を」)
1(母音) or
2(子音+母音)
(半)濁音 2(クロスシフト) 2(清音+(半)濁点) 2(子音+母音)
撥音(「ん」) 1 1 1(n) or
2(nn)
促音(「っ」) 2(同側シフト) 2(シフト) 1(次の文字の子音) or
3(xtu)
拗音(「きゃ」等) 3(単独+同側シフト) or
4(クロスシフト+同側シフト)
3(清音+シフト) or
4((半)濁音+シフト)
2(「じゃ」「ふぁ」等) or
3

 要するに、NICOLAはJIS仮名よりも(「を」を除く)同側シフトの仮名の分だけ打鍵数が多くなり、ローマ字入力に関しては、親指シフトキーボードとJISキーボードには何ら違いがない(元の表で省略されているのはそのためだ)。

 これではJISキーボードで仮名入力やローマ字入力を使っている人にとって、 親指シフトキーボードには何の魅力もないことになる。むしろ、不公平な比較アニメーションを見せられて、親指シフトキーボードに反感を抱く可能性すらある。

 そこで、「キーボード入力比較」のアニメーションの例文で溜飲を下げていただこう。(煩雑になるので、仮名に開いたテキストを使い、仮名漢字変換・改行・右寄せ等の打鍵は省略した)

【例文】(144文字)
はいけい なつのひかりもいくぶんしのぎやすくなりましたが、みなさまいかがおすごし
でしょうか。ほんじつ、まごにせがまれてちかくのうみへまいりましたら、りょうしさん
のいえで、とてもしんせんなひものをみつけました。あなたがおすきなのをおもいだして
、おおくりいたしましたから、ごしょうみください。なまぼしもありますから、はやくお
めしあがりください。とりいそぎ、おしらせまで。けいぐ

【NICOLA】(267打鍵)
(は)(い)(け)(い)( )((左て))(つ)((右き))(ひ)(か)((左た))((左せ))(い)(く)((右ふ))
(ん)(し)((右き))((左き))((左ふ))(す)(く)((左て))((左た))((右つ))(し)(た)((右か))
(、)((右は))((左て))(さ)((右つ))(い)(か)((右か))((右と))(す)((右こ))(し)((右て))
(し)((右い))(う)(か)(。)(ほ)(ん)((右し))(つ)(、)((右つ))((右こ))((右ち))(せ)((右
か))((右つ))((左さ))(て)(ち)(か)(く)((右き))(う)((右は))(へ)((右つ))(い)((左た))
((右つ))(し)(た)(ら)(、)((左た))((右い))(う)(し)(さ)(ん)((右き))(い)((左か))((右
て))(、)(と)(て)((左せ))(し)(ん)(せ)(ん)((左て))(ひ)((左せ))((右き))((左う))((右
は))(つ)(け)((右つ))(し)(た)(。)((左し))((左て))(た)((右か))((右と))(す)(き)((左
て))((右き))((左う))((右と))((左せ))(い)((右た))(し)(て)(、)((右と))((右と))(く)
((左た))(い)(た)(し)((右つ))(し)(た)(か)(ら)(、)((右こ))(し)((右い))(う)((右は))
(く)((右た))(さ)(い)(。)((左て))((右つ))((左ほ))(し)((左せ))((左し))((左た))((右
つ))(す)(か)(ら)(、)(は)((左ふ))(く)((右と))(め)(し)((左し))((右か))((左た))(く)
((右た))(さ)(い)(。)(と)((左た))(い)(そ)((左き))(、)((右と))(し)(ら)(せ)((右つ))
((右て))(。)(け)(い)((左く))

【JIS仮名】(223打鍵)
(は)(い)(け)(い)( )(な)(つ)(の)(ひ)(か)(り)(も)(い)(く)(ふ)(゛)(ん)(し)(の)(き)
(゛)(や)(す)(く)(な)(り)(ま)(し)(た)(か)(゛)(L(ね))(み)(な)(さ)(ま)(い)(か)(か)
(゛)(お)(す)(こ)(゛)(し)(て)(゛)(し)(L(よ))(う)(か)(L(る))(ほ)(ん)(し)(゛)(つ)
(L(ね))(ま)(こ)(゛)(に)(せ)(か)(゛)(ま)(れ)(て)(ち)(か)(く)(の)(う)(み)(へ)(ま)
(い)(り)(ま)(し)(た)(ら)(L(ね))(り)(L(よ))(う)(し)(さ)(ん)(の)(い)(え)(て)(゛)
(L(ね))(と)(て)(も)(し)(ん)(せ)(ん)(な)(ひ)(も)(の)(L(わ))(み)(つ)(け)(ま)(し)
(た)(。)(あ)(な)(た)(か)(゛)(お)(す)(き)(な)(の)(L(わ))(お)(も)(い)(た)(゛)(し)
(て)(L(ね))(お)(お)(く)(り)(い)(た)(し)(ま)(し)(た)(か)(ら)(L(ね))(こ)(゛)(し)
(L(よ))(う)(み)(く)(た)(゛)(さ)(い)(L(る))(な)(ま)(ほ)(゛)(し)(も)(あ)(り)(ま)
(す)(か)(ら)(L(ね))(は)(や)(く)(お)(め)(し)(あ)(か)(゛)(り)(く)(た)(゛)(さ)(い)
(L(る))(と)(り)(い)(そ)(き)(゛)(L(ね))(お)(し)(ら)(せ)(ま)(て)(゛)(L(る))(け)
(い)(く)(゛)

【Qwertyローマ字】(325打鍵)
(h)(a)(i)(k)(e)(i)( )(n)(a)(t)(u)(n)(o)(h)(i)(k)(a)(r)(i)(m)
(o)(i)(k)(u)(b)(u)(n)(s)(i)(n)(o)(g)(i)(y)(a)(s)(u)(k)(u)(n)
(a)(r)(i)(m)(a)(s)(i)(t)(a)(g)(a)(,)(m)(i)(n)(a)(s)(a)(m)(a)
(i)(k)(a)(g)(a)(o)(s)(u)(g)(o)(s)(i)(d)(e)(s)(h)(o)(u)(k)(a)
(.)(h)(o)(n)(j)(i)(t)(u)(,)(m)(a)(g)(o)(n)(i)(s)(e)(g)(a)(m)
(a)(r)(e)(t)(e)(t)(i)(k)(a)(k)(u)(n)(o)(u)(m)(i)(h)(e)(m)(a)
(i)(r)(i)(m)(a)(s)(i)(t)(a)(r)(a)(,)(r)(y)(o)(u)(s)(i)(s)(a)
(n)(n)(n)(o)(i)(e)(d)(e)(、)(t)(o)(t)(e)(m)(o)(s)(i)(n)(s)(e)
(n)(n)(n)(a)(h)(i)(m)(o)(n)(o)(w)(o)(m)(i)(t)(u)(k)(e)(m)(a)
(s)(i)(t)(a)(.)(a)(n)(a)(t)(a)(g)(a)(o)(s)(u)(k)(i)(n)(a)(n)
(o)(w)(o)(o)(m)(o)(i)(d)(a)(s)(i)(t)(e)(,)(o)(o)(k)(u)(r)(i)
(i)(t)(a)(s)(i)(m)(a)(s)(i)(t)(a)(k)(a)(r)(a)(,)(g)(o)(s)(h)
(o)(u)(m)(i)(k)(u)(d)(a)(s)(a)(i)(.)(n)(a)(m)(a)(b)(o)(s)(i)
(m)(o)(a)(r)(i)(m)(a)(s)(u)(k)(a)(r)(a)(,)(h)(a)(y)(a)(k)(u)
(o)(m)(e)(s)(i)(a)(g)(a)(r)(i)(k)(u)(d)(a)(s)(a)(i)(.)(t)(o)
(r)(i)(i)(s)(o)(g)(i)(,)(o)(s)(i)(r)(a)(s)(e)(m)(a)(d)(e)(.)
(k)(e)(i)(g)(u)

【TRONカナ】(234打鍵)
(は)(い)(右(の))(い)( )(な)(つ)(の)(左(ら))(か)(り)(も)(い)(く)((左右(も)))(ん)
(し)(の)(左(き))(右(ん))(す)(く)(な)(り)(ま)(し)(た)(右(か))(、)(右(し))(な)(さ)
(ま)(い)(か)(右(か))(右(を))(す)(右(こ))(し)(右(て))(し)(ょ)(う)(か)(。)(左(ょ))
(ん)(左(し))(つ)(、)(ま)(右(こ))(に)(左(に))(右(か))(ま)(れ)(て)(右(い))(か)(く)
(の)(う)(右(し))(左(な))(ま)(い)(り)(ま)(し)(た)(ら)(、)(り)(ょ)(う)(し)(さ)(ん)
(の)(い)(右(き))(右(て))(、)(と)(て)(も)(し)(ん)(左(に))(ん)(な)(左(ら))(も)(の)
(を)(右(し))(つ)(右(の))(ま)(し)(た)(。)(あ)(な)(た)(右(か))(右(を))(す)(き)(な)
(の)(を)(右(を))(も)(い)(右(た))(し)(て)(、)(右(を))(右(を))(く)(り)(い)(た)(し)
(ま)(し)(た)(か)(ら)(、)(右(こ))(し)(ょ)(う)(右(し))(く)(右(た))(さ)(い)(。)(な)
(ま)((左右(ょ)))(し)(も)(あ)(り)(ま)(す)(か)(ら)(、)(は)(右(ん))(く)(右(を))(右(
く))(し)(あ)(右(か))(り)(く)(右(た))(さ)(い)(。)(と)(り)(い)(左(る))(左(き))(、)
(右(を))(し)(ら)(左(に))(ま)(右(て))(。)(右(の))(い)(左(く))

【M式】(321打鍵)
(H)(Ai)(K)(Ei)( )(N)(母(Ai))(N)(O)(H)(I)(K)(A)(R)(I)(M)(o)(i)(K)
(u)(B)(u)(子(W))(S)(i)(N)(o)(G)(i)(Y)(a)(S)(u)(K)(u)(N)(a)(R)
(i)(M)(a)(S)(i)(T)(a)(G)(a)(、)(M)(I)(N)(A)(S)(A)(M)(A)(i)(K)
(a)(G)(a)(o)(S)(U)(G)(O)(S)(i)(D)(e)(子(S))(o)(u)(K)(a)(子(、))
(H)(On)(Z)(母(Ui))(、)(M)(A)(G)(O)(N)(i)(S)(e)(G)(a)(M)(a)(R)(e)
(T)(e)(T)(I)(K)(A)(K)(u)(N)(o)(U)(M)(I)(H)(e)(M)(A)(I)(R)(i)
(M)(a)(S)(i)(T)(a)(R)(a)(、)(子(R))(Ou)(S)(I)(S)(a)(子(W))(N)(o)
(I)(E)(D)(e)(、)(T)(o)(T)(e)(M)(o)(S)(母(i))(S)(母(e))(N)(a)(H)
(I)(M)(O)(N)(O)(W)(o)(M)(I)(T)(u)(K)(e)(M)(a)(S)(i)(T)(a)(。)
(a)(N)(a)(T)(a)(G)(a)(o)(S)(U)(K)(i)(N)(a)(N)(o)(W)(o)(O)(M)
(O)(i)(D)(A)(S)(i)(T)(e)(、)(o)(O)(K)(U)(R)(i)(i)(T)(a)(S)(i)
(M)(a)(S)(i)(T)(a)(K)(a)(R)(a)(、)(G)(O)(子(S))(Ou)(M)(I)(K)(u)
(D)(a)(S)(a)(i)(子(、))(N)(A)(M)(A)(B)(O)(S)(I)(M)(o)(a)(R)(i)
(M)(a)(S)(u)(K)(a)(R)(a)(、)(H)(A)(Y)(A)(K)(u)(o)(M)(E)(S)(i)
(a)(G)(a)(R)(i)(K)(u)(D)(a)(S)(a)(i)(子(、))(T)(O)(R)(i)(I)(S)
(O)(G)(i)(、)(o)(S)(i)(R)(a)(S)(e)(M)(a)(D)(e)(子(、))(K)(Ei)(G)
(u)

〔凡例〕
 左:左親指シフト
 右:右親指シフト
 L:左英字シフト
 R:右英字シフト
 子:子音シフト(左親指)
 母:母音シフト(右親指)
 その他:ノーマル打鍵時の仮名、記号、および(ローマ字変換前の)英数記号

 親指でシフトする方式なので無視するわけにもいかないと思い、TRONカナ配列とM式についても調べてみた。

 TRONカナ配列は、NICOLAの「清音のクロスシフトで濁音」という制約がなく、高頻度の仮名が単独打鍵となっているため、シフトを打つ回数が少ない。

 M式は、子音と母音の組み合わせをベースにして撥音・促音・拗音などを子音シフトと母音シフトで省打鍵化しているが、シフト回数を加算すると、その効果が相殺されている。

 この結果を見た限りでは、JIS仮名が最も打鍵数が少なく、Qwertyローマ字も打鍵数はそれほど多くはない。打ちやすさは他の最適化された配列に比べれば低くなるだろう。シフト操作とのトレードオフだから、当然、シフト操作のコストをどう計算するかで意見が分かれるはずだ。もっと正確に計算するにはキーの位置や運指パターンなども評価すべきだということになり、諸説入り乱れてキーボードを選ぶ前にどの説を選ぶのかという難しい問題になってしまう。結局、データを参考にしつつ、実物のキーボードと自分の手で試してみるしかないだろう。

親指シフトの仮名縛りを解く方法

 ところで、なぜ親指シフトキーボードは「親指シフト」という特定の仮名の配列や入力方法と抱き合わせになっているのだろうか。親指シフトキーがローマ字入力やJIS仮名入力のユーザーにも有効に活用できれば、小指でしかシフトできないキーボードに不満を感じている多くの人に支持されるのではないかと思うのだ。(※1)

 キーボード全体の物理的なデザイン/各キーの論理的な配列/同時打鍵シフトという入力方法が一体となってこそ真価を発揮できるというのは理解できるけれども、キー配列やシフト方法がオプションで選べた方がありがたいし面白い。もしも自由にカスタマイズできるのなら、親指シフトキーボードという土台の上で自分好みの配列を自作して快適な日本語入力を楽しむことができるだろう。

 そんなことを考えながら、以下のような表を作ってみた。キーボード自体を比較するわけではないので、キーボードの名前を記入する項目はない。

表2


シフトキーの種別
親指 小指 中指
日本語入力 仮名漢字変換 仮名入力 NICOLA
TRONカナ配列
JIS仮名配列
花配列
ローマ字入力 NCOLA?
M式
Qwerty配列
Dvorak配列
超多段シフト
漢字直接入力
2ストローク系 T-code
TUT-code
欧米語入力(※2) Qwerty配列
Dvorak配列
多言語入力(※3)

 この表を見れば分かるように、親指シフトキーボードが活躍できるエリアがたくさん残っている。まずは手始めにローマ字入力に親指シフトを取り入れてはどうだろうか? 「ローマ字入力にシフトキーなんか使わないだろう」なんて思った人には、「SKK 日本語入力」というキーワードで検索することをおすすめする。思っていたよりも世界は広い。


(※1)
エスリルのキーボード「NISSE」の「キーキャップの仕様別の割合」を見ると「親指シフト」を選ぶ人が20%いることが分かる。その逆に、JIS仮名仕様の「親指シフトキーボード」があったらどうだろう。親指でシフトできれば拗促音の入力が楽になるはずだ。英文やローマ字入力についても、Dvorak配列が選択できて親指でシフトできるとなれば、使ってみたいと思う人は今より増えるだろう。
(※2)
詳しくは知らないが、ドイツ語やフランス語などを入力する際に使うデッドキーはキーボードの片隅に追いやられている。これを親指シフトで入力できるようにすれば便利になるかもしれない。
(※3)
最近「親指シフトを世界に」というサイトを教えていただいて、僕のような単なる 思いつきではなく真面目に研究されている方々がいることに感銘を受け、日本語キーボードから国際的なキーボードへと発展することを願って「多言語入力」の欄を追加した。

打鍵数はこれでいいのか?

はじめに

 以前から気になっていたことだが、NICOLAの公式サイトにある比較アニメーションには違和感がある。親指シフト入力が優れた日本語入力方式であることを否定するつもりはないが、この比較方法には何だかアンフェアな匂いを感じるのだ。

不公平な打鍵の数えかた

NICOLA-Romaji.jpg

 「ニコラ」がいきなり片仮名で入力されているのは、どちらも同じだからまだいいとして、ローマ字入力で「つ」を「tsu」、母音の前ではない「ん」を「nn」で入力しているのは不自然だ。それに、ちょくちょく親指シフトキーが押されているのに、その分は打鍵数としてカウントされていない。「圧倒的な打鍵数の違い」を出すために意図的にやっているのではないだろうか?

 “《 「JISかな入力」を含む入力比較アニメーションはこちらへ 》”という案内があったので、もちろんそれも開いてみた。

NICOLA-JIS-Romaji.jpg

 どの方式でも同じペースで打鍵することを想定して入力にかかる時間を比較しているらしいことは一応理解できたが、このアニメーションでは速すぎて、どのように打鍵をカウントしているのかがよく分からない。

 そこで、「各入力方法の仕様比較」というページを見てみた。

NICOLA-Hikaku.jpg

 この表の「打鍵に必要なストローク数」という項目を見ると、親指シフトはすべて「1ストローク」となっているので、1文字単位で打鍵数を比較しようとしているのだと分かる。ところが、よく見てみると怪しいところがある。

 清音・濁音・半濁音・促音・句読点が1文字だというのはいいけれども、拗音というのは普通「きゃ」「きゅ」「きょ」のように2文字で表記するので、親指シフトで「1打鍵」というのは事実に反している。仮に拗音を小書きの「ゃ」「ゅ」「ょ」のことだと解釈すれば、JIS仮名で「2ストローク」というのはシフトをカウントしていることになる(句読点もJIS仮名では「2ストローク」となっているので、そう解釈するしかない)。つまり、「親指シフトはカウントしないが小指シフトはカウントする」ということだ。

 ローマ字入力についても、濁音と半濁音が「2 or 3ストローク」、拗音・促音が「1 or 2ストローク」となっているのがどういうことなのかよく分からない。一般的なローマ字入力では単独の「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」を2ストローク以下で打つ方法はない。拗音の場合は前の仮名、促音の場合は後の仮名と合わせて「3ストローク」となるのを2つに分けたとも考えられるが、そういう説明はどこにも書いてない。普通に2文字単位で比較した方が分かりやすいし実態にも合っているだろう。

 数字だけは「かなモードのままで入力可能」などと打鍵数とは直接関係ないことが書いてあるのも理解に苦しむ。(上の方には親指シフトキーボードの「かな/英字配列」が「3段」で「かな/英字キー数」が「30キー」と書いてある。これではどうやって数字を打つのか分からない)

 「打鍵数と入力速度比較」や「指の使用率比較」にも突っ込みどころがいくつかあるけれども割愛する。

 要するに、どんな基準で比較しているのかが不明瞭で、もしかすると親指シフトに有利な結果を出すために恣意的な方法で比較しているのではないかと疑う余地ができてしまっているのだ。

公平な打鍵の数えかた

 どんな方式に対しても公平な数えかたをするには、キー操作によって発生するキーコードを機械的にカウントするのがいいだろう。そのキーコードがどのように解釈されて、どの文字が入力されるのかなどという各方式の内部事情から独立した中立的な基準として使えるはずだ。

 実際のキーコードをそのまま書くと煩雑になるので、単純化して、キーが押されたことを示す“(”と離されたことを示す“)”の内側にキーの識別子を入れることにする。つまり、“(x)”は、xが押されてxが離された(単独打鍵)を示すわけだ。

  1. 逐次打鍵
    • (x)(x) : x押 ・ x離 ・ x押 ・ x離
    • (x)(y) : x押 ・ x離 ・ y押 ・ y離
  2. シフト打鍵
    • (x(y)) : x押 ・ y押 ・ y離 ・ x離
    • ((x)y) : x押 ・ y押 ・ x離 ・ y離
  3. 同時打鍵
    • ((xy)) : xy押 ・ xy離 (xyは順不同)

 逐次打鍵は説明不要だろう。しかし、逐次打鍵とシフト打鍵の区別は曖昧で、各方式の解釈に依存することになる。複数のキーを続けて打つ場合は隣接する打鍵が重なり合ってシフト打鍵のタイミングになる場合がある。通常のJIS仮名入力やローマ字入力では、先に打ったキーがシフトキーならシフト打鍵、文字キーなら逐次打鍵として処理される。

 同時打鍵は、実際にはシフト打鍵のどちらかのパターンに含まれることになる。xとyの打鍵順を問わないことを示すために別の表記にした。

 通常使われる複数のキーの組み合わせは、この中のどれかにあてはまるはずだ。CtrlとShiftを押したまま複数のキーを逐次打鍵する場合には“((CS(x)(y)(z)))”などとすればよい。

 この記法を使えば、キーが押されたことを示す“(”の個数を数えれば、どんな入力方式がどのように解釈しようとも、必ず打ったキーの数が分かることになる。

 このように、動かしがたい打鍵情報に基いて、単純にキーを押した回数を打鍵数だと考えるのが公平で妥当な方法だろうと思う。現にそのキーを押したという事実がある(その打鍵がなければ別の字が入力されてしまう)のだから、そのキーを無視してはならないはずである。

おわりに

 せっかくなので、上に書いた記法と数えかたを使って「日本語を大切に。ニコラ」という短文を各方式で入力した場合の打鍵列を比較してみる。

【親指シフト】(22打鍵)
((右ち))(ほ)(ん)((右こ))((左う))(た)(い)
(せ)(つ)((右ち))(。)(変)((右ち))(こ)(ら)
(片)(確)

【JIS仮名】(20打鍵)
(に)(ほ)(ん)(こ)(゛)(L(わ))(た)(い)(せ)
(つ)(に)(L(る))(変)(に)(こ)(ら)(片)(確)

【ローマ字】(28打鍵)
(n)(i)(h)(o)(n)(g)(o)(w)(o)(t)
(a)(i)(s)(e)(t)(u)(n)(i)(.)(変)
(n)(i)(k)(o)(r)(a)(片)(確)

〔凡例〕
 左:左親指シフトキー
 右:右親指シフトキー
 L:左英字シフトキー
 R:右英字シフトキー
 変:変換キー
 確:確定キー
 片:片仮名変換キー
 その他:ノーマル打鍵時の仮名、記号、および(ローマ字変換前の)英数記号

 驚くべきことに、JIS仮名の方が親指シフトより2打鍵も少なくなってしまった。この例文では、たまたま同時打鍵の「に」が3回も出てきたせいで打鍵数が増えてしまったのだ。このように、ある方式にとっては不利なテキストをわざと使うことは簡単にできるので、あまり打鍵数にこだわらない方がよいのではないかと思う次第である。

 漢直を使っていると、仮名入力に2ストロークの手間がかかるのが重いと感じることがある。なんとかして仮名を1ストロークで入力できないものだろうか。今まで何度となくそう考えてみたけれども、これはという方法は思い浮かばなかった。

  • ユーザー辞書に単漢字として登録して一字ずつ変換する
  • 仮名入力では使わないシフト打鍵に漢直を割り当てる
  • 仮名入力と漢直のモードを切り替える

 これでは何だかすっきりしない。漢直ユーザーとしては漢字の打ち方を変えたくないし、おそらく仮名入力ユーザーも今まで通りに仮名を打ちたいだろう。何らかのキーを使って、シフトしたりエスケープしたりモードを切り替えたりするのは煩わしい。もっと自然に仮名と漢字を打ちたいのだ。

 最近になってようやく、この難問をうまく解決できそうな方法を思いついた。

 ここで、ちょっと寄り道して、「漢直が仮名入力よりも速いという幻想」で使った例文を見てみよう。

 テキストの上にJIS仮名の打鍵、下に漢直(G-code)の打鍵を仮名で表示している。(赤い文字は他方よりも打鍵数が多い部分)

【例文1】

かん ちょく か゛ にゅう りょく はや け゛ん そう
りりき につ んは ふも なさ れさ みし れい まて れす ゆて まき れと まき のき ととに はこ

【例文2】

りゅう く゛う し゛ょう し゛ゅう き゛ょう いん か゛ りょう しゅう しょう て゛
れは りて くか ぬさ ふれ ふま れち こか みい あま んは のは りて くと めな きか てひ らと のし らち

 例文の上下の打鍵を比べると、仮名入力と漢直の弱点がよく分かる。仮名入力は拗長音や濁音を含む読み、漢直は仮名の打鍵が弱点だ。

 Twitterで「漢直」をキーワードにして定点観測していると、たまに「漢直は仮名入力より速い(はずだと思う)」というような内容の発言があったりする。おそらく、「2~3打鍵で漢字が直接入力できるのなら、仮名を打って漢字に変換するより速いに違いない」と期待してしまうのだろう。

 実際に漢直をやってみれば、そんなことはないと分かるはずなのだが、やってみて気づいたのでは遅い。がっかりする前に、あらかじめ仮名入力と漢直の打鍵がどのくらいなのかを知っておいてもらうのは、お互いのためだと思うので、簡単な例文を作って比較してみた。

 テキストの上の行はJIS仮名入力の打鍵、下の行は漢直(G-code)の打鍵だ。(どちらも仮名で表示し、他方よりも打鍵数が多い部分を赤にした)

【例文1】

かん ちょく か゛ にゅう りょく はや け゛ん そう
りりき につ んは ふも なさ れさ みし れい まて れす ゆて まき れと まき のき ととに はこ

 この例文は、読みが3文字になる漢字(「直」「入」「力」) が入っているうえに仮名の比率が50%を切っているので、かなり漢直に有利なはずだ。それでも漢直の打鍵数はこれだけ多くなってしまう。普通の文には仮名がもっと多く含まれるので、さらに漢直には不利になる。

 読みに拗長音や濁音が含まれる2ストローク漢字を増やしてやれば、漢直にはもっと有利になる。そこで、無理やりこんな例文を作ってみた。

【例文2】

りゅう く゛う し゛ょう し゛ゅう き゛ょう いん か゛ りょう しゅう しょう て゛
れは りて くか ぬさ ふれ ふま れち こか みい あま んは のは りて くと めな きか てひ らと のし らち

 ここまで漢直に有利な例文でも漢直の打鍵数が仮名入力を大幅に下回ることがないのだから、(入力済みの文中の漢字を1字だけ修正するというような場合以外は)漢直が仮名入力よりも速くなることはないと理解してもらえるだろうと思う。


 ところで、上の例文を見ていると、「入力」、「竜宮城」、「従業員」、「領収証」などの単語だけでも漢直で入力できたらいいのではないかという気がしてくる。そこで、漢直のストローク(仮名表記)を読みとしてユーザー辞書に登録してみると、一種の略語変換のような形で使えることが分かった。(この続きは、また別の記事に詳しく書くことにする)

交ぜ書き変換とは

 漢直を使っていると、打てる漢字と打てない漢字の組み合わせ(熟語や連語など)を入力する場合にちょっとしたストレスを感じることがあります。全部打てない漢字だったら割り切って変換できますが、打てない漢字のために打てる漢字まで「よみ」を打ってから変換するのは釈然としないわけです。交ぜ書き変換とは、そんなときに使う機能です。

 例えば、「変」という漢字の打ち方を知っていて、「異」「換」「無」の打ち方を知らない場合なら、ユーザー辞書に次のように登録して、漢字仮名交じりの「よみ」を打って変換できるようにできればいいのです。

(表1)ユーザー辞書(「よみ」の中に漢字を入れてみる)

よみ単語品詞
い変異変名詞
変かん変換名詞サ変
む変かん無変換名詞

 ところが、Google日本語入力の辞書ツールでは「よみ」の中に漢字を入れることができません。そんなわけで、つい最近まで仕方がないとあきらめていたのですが、ふと思いついてあれこれ試してみて、うまくいく方法があることが分かりました。

(2007-10-14)

どんなキー操作にするか

 “速記入力”の操作方法が煩雑では本末転倒になってしまいます。例えば、

  • コントロール+何とかキーで“速記入力”モードに切り替わる
  • シフト+何とかキーを押している間は“速記入力”状態になる
などという面倒なやり方は避けたいところです。そこで、まだ使われていない簡単なキー操作を捜してみたところ、変換操作に使うキー[*1]にはまだ機能を追加する余地があることに気付きました。

 ここで、〔変換〕を押してから離すまでの間のキー操作を、少し詳しく見てみます。

〔変換〕を押して離す

 この「」と「」の部分をあえて詳しく書くと、

〔変換〕を押して、特に何もせず、離すすると、変換結果が表示される。[*2]

となります。これを、

〔変換〕を押して、文字キーを打って、離す。すると、変換結果に何かが追加される。

に変えてやれば、新たな機能を追加することができます。

 つまり、〔変換〕を押している間に(それを一種のシフト状態とみなして)文字キーを打つと、それだけで“速記入力”ができることになります。もともと変換操作のために押したキーなので、シフト操作のための新たなコストは発生しません。

 しかも、〔変換〕を押してから離すまでという条件があるので、通常のシフト操作中の逐次打鍵とは違って、

  • 1打鍵・2打鍵(・3打鍵…)のパターンを使い分けることができる
  • 変換結果によって別の文字列を割り当てることができる
というメリットも出てきます。これならば、充分、実用になるでしょう。

割り当て方の問題

 ここまでは、主に入力の仕組みの話でした。それだけなら今までに何度か[*3]考えてみました。

 問題は、変換結果に追加する文字列[*4]をどこで区切ってどのキーに割り当てるか、ということです。ここから先は、考えるだけでなく実際に試してみなくては分かりません。

 入力の仕組みをある程度作ったところで、とりあえず頻度の高そうな送り仮名を適当なキーに割り当てました[*5]。いろんな文章を入力してみて、どんなパターンが快適かを確かめながら、少しずつ変更したり追加したりしていきます。

 主な仮り仮名を追加していくうちに気付いたことが、いくつかあります。

    (1) 送り仮名をひとつ追加すると、その組み合わせパターンのために多くの割り当てを追加しなくてはならなくなる
    (2) 同じ送り仮名が状況によって別の位置に表示されると、妙に気になる
    (3) 同じ送り仮名(を含むパターン全部)を、あるキーから別のキーに移動しても、違和感はなく、すぐに慣れる

 (1)は、予想していたことですが、キーの組み合わせが爆発的に増えてしまって、割り当て作業が事実上不可能になりました。割り当て作業を中断して、同じパターンをまとめて定義できるように入力ソフトの方を改良しました。

 (2)は、はっきりとは覚えていないキーでも割り当て方に矛盾があれば気付くということです。なんとなく試し打ちをするだけでチェックできるのは有り難いことです。

 (3)は、頻度の高い送り仮名と交換したり、別のパターンに合わせたりするために移動した場合です。新しいキーやパターンを何度か打って覚えてしまえば、とりあえず古い記憶は上書きされるようです(記憶が定着した後で変更するのは避けた方がいいかもしれません)。

 こんな感じで、手さぐりしながら割り当てを続けていきます。時間のかかる作業ですが、機械的に一気に処理するより試行錯誤の過程を楽んだ方がいいような気がしています。

覚えやすい仕組み

 そんなに多くのパターンをどうやって覚えるのかと心配する必要はありません。送り仮名の打ち方をひとつ覚えるたびに応用範囲が爆発的に広がるだけのことです。

 打ち方を調べるために何か特別な操作をする必要はありません。〔変換〕を押したときに、仮想鍵盤の表示を見るだけです。

  • 〔変換〕を押している間は、仮想鍵盤に送り仮名の候補が表示される

  • 入力行:
    入力  
    仮想鍵盤:
     ‐   ‐   ‐   ‐ 
     ‐   ‐   です 
     ‐   ‐   ‐ 
     
     ‐ 
     まで 
     から 
     ‐ 
      
     ‐ 
     いたす 
     
     ‐   ‐   ‐   ‐ 
     する   せず   させる 
     して   しない   すれば 
     しよう   した   します   できる 

 仮想鍵盤には、送り仮名の候補が表示されます。その中に入力したい送り仮名があれば(〔変換〕を押したままで)表示された位置のキーを打ち、なければいつも通りに〔変換〕を離すだけです。

  • 続けて入力できる送り仮名があれば、それも仮想鍵盤に表示される

  • 入力行:
    入力して  
    仮想鍵盤:
     ‐   ‐   ‐   ‐ 
     ‐   しまう   くる 
     ‐   みる   おく 
     ‐   ‐   ‐   ‐ 
     
     ‐ 
     ‐ 
     ‐ 
     ‐ 
      
     ‐ 
     ‐ 
     ‐ 
     ‐ 
     
     ‐   ‐   ‐   ‐ 
     いる   ‐   ‐ 
     ある   いて   いない   ‐ 
     ください   いた   います   ‐ 

 実際にやってみて分かったことですが、1打鍵するごとに送り仮名が入力されていくのは、予想以上に快適です。一度これを知ってしまうと、1字ずつ入力するのが億劫になります。ローマ字入力で「ja」と打てば「じゃ」と入力されることを知っていながら、わざわざ「zya」などと打つ気になれないのと同じような感じです。

 覚えようと努力しなくても、楽なやり方を選んでいくだけで自然に覚えてしまいます。

打ち方が予想できる

 いくつかの送り仮名の打ち方を覚えると、まだ一度も入力したことのない送り仮名の打ち方が予想できるようになります。

 例えば「入力」の送り仮名のうち、

    +する
    +した
    +します
これだけ覚えた段階で、「+しました」の打ち方が予想できるのです。

 さらに「+できる」を覚えると「+できた」「+できます」「+できました」も予想通りに入力できます[*6]。この調子で送り仮名を一つ覚えるたびに応用範囲が広がっていくわけです。

 連想式でないことは確かですが、無想式ともかなり違った感じになりました。それでは一体何式なのかというと、ピカソだけに“類推式”[*7]なのです。


[*1] 【変換操作に使うキー】
仮名から漢字に変換するときは、普通、スペースか変換キーを押します。以下、このキーを〔変換〕と書くことにします。

[*2] 【すると、変換結果が表示される。】
厳密には、

〔変換〕を押すと、変換結果が表示される。その後、特に何もせず〔変換〕を離す。

と書くべきですが、分かりやすく説明するために順序を入れ替えました。

[*3] 【今までに何度か】
以下のページにあれこれと書きましたが、今とはかなり内容が違っているので、あくまでも参考程度にしてください。
「G-Quick」(2001)、「G-Code」で速記を(2000)、「漢ナビ2」(2000)

[*4] 【変換結果に追加する文字列】
たいていは数文字程度の活用語尾や助動詞や助詞などです。以下、これを「送り仮名」と呼ぶことにします(文法的には適切ではないかもしれませんが、ほかに簡潔な用語を思い付かなかったので)。

[*5] 【適当なキーに割り当てました】
適当とはいっても、次のようなルールに沿って割り当てています。
  • 同じ送り仮名は必ず同じキーで入力できるようにする
  • 使用頻度や運指を考慮して調整する
  • 「S→する」「T→した」「D→です」「M→ます」などのような連想を使わない

[*6] 【予想通りに入力できます】
もちろん、そのためには予想を裏切らない割り当て方をしておく必要があります。今のところ基本的な送り仮名は全て予想通りの入力が可能です。

[*7] 【ピカソだけに“類推式”】
分かる人には分かると思いますが、実際はその逆で、“類推”→“ピカソ”という言葉遊びです。ついでに、辞書にちょとした企みを仕掛ています。

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(2000-06-12)

「漢ナビ2」について

 「漢ナビ2」は、「漢ナビ」に、漢直と“速記入力”の組み合わせという新しい入力方法を導入した大幅な改訂版です。漢直と速記を組み合わせようと考えた経緯については、「G-Code」で速記をのページを御一読ください。

 今はまだ構想を練っている段階ですが、随時、このページで途中経過を公表していきます。


“熟語補完”の拡張で“速記入力”

 「漢ナビ」には“熟語補完”という機能がある。これは、漢字の最後のキーをシフトしながら打つと、その漢字の後に続く漢字のグループを仮想鍵盤に表示するというものだ。仮想鍵盤に表示された漢字は1打鍵で入力できる。このときもシフト打鍵すると、さらに次の漢字グループが表示される。

 補完できる漢字はあくまでも1字ずつだ。熟語補完を使って「漢字」を入力しても、次に「直接入力」が1打鍵で入力できるというようなことはない。これは漢字の第1打鍵を覚えるための補助的な機能だから仕方ないけれども、ちょっと不便な感じもする。

 スペースとの同時打鍵を第1打とする2ストロークを“速記入力”に利用しようと考えていたときに、このことを思い出した。

  1. 2ストロークの“速記入力”を覚える場合も、打鍵ガイドを表示した方が便利だろう
  2. 打鍵ガイドの表示タイミングは、スペースを押し下げた時が適当だろう
  3. スペースを押したまま候補を選択した場合は、その後に続く仮名文字列のグループを表示してはどうか
  4. それならば、単漢字や熟語を打った後にスペースを押し下げた場合にも、それに続く仮名文字列の候補を表示するのが自然だ
  5. 候補が多いときは、スペースを再度打って次の面に進めばよい
  6. 打鍵ガイドを見なくても入力できるように、同じ文字列は同じキーに割り当てるべきだ
  7. 一定の文字列が常に同じ打鍵で確定するのだったら、わざわざ2ストロークにする必要はない

 こうして、“熟語補完”の拡張(超多段シフト的な操作方法)で“速記入力”ができるという考えに至った。

辞書の内容

 以下のような6種類の変換を行うための辞書が必要だ。

  1. 漢字文字列→漢字文字列群
  2. 仮名文字列→漢字文字列群
  3. 漢字文字列→仮名文字列群
  4. 仮名文字列→仮名文字列群
  5. 空文字列→仮名文字列群
  6. 仮名文字列→打鍵位置

 1と2は接頭語から変換する場合や漢字文字列を一気に補完する場合、5は接続詞や副詞などを単独で入力する場合に使う。

 1~5は、任意の文字列から任意の文字列(群)に変換する辞書に統合できる。この辞書の中に打鍵位置も入れておけば、6の変換を個別に行う必要がなくなって変換時間を短縮できる。

ドライバの動作

 ドライバは、以下のような動作を行う。

  1. スペースが押されたら、IMEの未確定文字列を検索用のキーにコピーする
  2. キーを使って検索し、候補群(文字列群と打鍵位置)を受け取る
  3. 仮想鍵盤に候補群を表示する
  4. 文字キーが打鍵されたら、該当する文字列を確定入力する
    (スペースが押された状態なら、確定した文字列をキーにコピーして2へ)
  5. スペースが押されたら、次の候補群に進める(3へ)

 本当は「取り消し」や「前候補群」などの処理も必要だが、細かい説明は省略した。また、候補群の数は仮想鍵盤8面程度、文字列の長さは5文字程度までに制限しておいた方がいいだろう。

(2000-06-12)


付記

 Windows XP が出たころからWindows用のIMEがどんどん減っていき、95~Meとは全く別のXPに「漢ナビ」を移植するのも難しそうだったので、この数年間はJava用のInput Methodをコツコツと作っています。

 もちろん、最初から漢直を前提とした仮名漢字変換方式で、これまで考えてきたような“速記入力”にも対応しています。Input Method本体と仮名漢字変換辞書と“速記入力”辞書を並行して作っているわけですが、まあだいたい「こんなものを作ろうとしています」という感じを伝えるためのサンプル版ができたかな、といった段階です。

 このJava用のInput Methodと“速記入力方式”は、近いうちに公開したいと思っております。

(2007-10-07)


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(2000-06-12)


G-Codeで速記するには

 G-Code(に限らず、2ストローク系漢直)を使うと、漢字の打鍵数が少なくなった分だけ入力速度が上がる。しかし、現状のままでは速記できるほどではない。

 速記するには、漢字仮名交じり文を分速300~350字で入力できる必要がある。これは、全ての文字を2ストロークで入力できると仮定しても、毎分600~700打鍵という超人的な打鍵速度に相当する。超人でない人が2ストローク系の漢直で速記しようとすれば、打鍵数を減らすしかない。

仮名入力が漢直共通の弱点

 漢字が2打鍵で入力できるのはいいけれど、仮名の入力にも2打鍵以上必要になってしまうことが、2ストローク系漢直に共通する弱点だ。G-Codeの仮名配列は他の漢直ほどには最適化していないので、特にこの弱点が目立ってしまう。これは何とかして改善したいところだ。

 また、漢直と仮名漢を併用していると、文節の先頭に変な仮名があってうまく変換できないことがある。例えば「目から鱗が」の「目」を直接入力した後に「からうろこが」をまとめて変換すると「目空鱗が」となってしまうのだ。これを防ぐには「から」を打った後に確定キーを叩けばいいのだが、ついうっかり忘れてしまう。

 もしも「から」のような仮名文字列を2ストロークで“速記的”に直接確定入力できたら、どんなに快適だろう。つまり、漢字だけではなく、変換対象以外の仮名文字列(送り仮名や付属語など)も直接入力できるようにするわけだ。これは、本来の速記とは少し目的が異なるかもしれないが、試してみる価値はある。

利用可能な打鍵パターン

 以前、親指シフトとG-Codeの組み合わせを試したことがある。仮名の入力を楽にしようと思ったからだ。親指シフトは普通通りに(無変換/変換キーを親指シフトキーとして)打鍵し、漢字はG-Codeで(第1打鍵をスペースと同時打鍵して)直接入力する。確かに仮名の入力は楽になったが、漢字の入力が少し重くなることと、G-Codeで仮名と記号を割り当てた中段・上段の左右交互打鍵が遊んでしまうのが難点だった。

 この関係を逆転させて、G-Codeは元のままで、スペースとの同時打鍵を“速記的”な入力に流用してはどうだろうか。スペースとの同時打ちを第1打鍵として、2打鍵目で仮名文字列を直接入力するのだ。この方法ならば、本来のG-Codeを一切変更することなく、新しい2ストロークの打鍵パターンを追加することが可能になる。

割り当てる文字列の選び方

 打鍵パターンが確保できたので、その打鍵パターンで入力する文字列を考える。実際に効果のある割り当て方をするには、使用頻度と入力コストのほかに、話し言葉と聞き打ちに特有の事情も考慮しなくてはならない。そもそも頻度を調べようとしても、どこで区切るのかを決めておかなくては、数えることさえできない。

 例えば「しなければならないだろうというようなことも」というような極端に長い文字列を2ストローク化しても、実際には末尾の「ことも」を聞くまで打つことができず、待期時間が増えるだけだ。むしろ単純に「しなければ」「ならない」「だろう」「という」「ような」「ことも」のように、聞いた端から反射的に打っていった方が入力速度は上がるだろう。人間の作業記憶の容量が「7プラスマイナス2」と言われていることからも、適当な長さに区切ったものを数回に分けて打った方が入力者の負担は少なくなると考えられる。

 たまたま手元に3,887,660文字分の国会の議事録のテキストデータ(漢字含有率は32.9%)があったので、2文字以上の仮名文字列がどの程度入っているかを調べてみた。その結果、90,711種類(テキスト全体の54.0%)の仮名文字列が抽出できた。

 単純に頻度順に並べるだけでは実用的ではない(表1)ので、頻度と文字列の長さの積を基準にして(表2)、さらに別の文字列に含まれる場合を加算した(表3)。ついでに、漢字と仮名の組み合せを抽出したところ、246,078種類(80.0%)だった(表4)。

(表1)(表2)(表3)(表4)
頻度文字列 頻度*長さ 文字列 頻度*長さ 文字列 頻度*長さ文字列
8136その 16272その 1329488その 13192思います
6578この 13156この 1309314して 7830非常に
5201する 13143これは 926888つて 7472思うのであります
4764から 11439います 733534には 5467考えております
4761して 10836につきましては 495912これは 5244私は
4381これは 10585であります 477750という 4940思いますが
3813います 10402する 467584この 4389或いは
3521つて 9528から 452739であり 3948次第であります
2708として 9522して 426082する 3459対して
2526には 9196において 401980において 3327対する
2299において 8922でございます 359284について 3156関する
2117であります 8136それから 329628まして 3116場合には
2034それから 8124として 328431として 3032次第でございます
1912について 7648について 300778これ 2975思つております
1882そういう 7528そういう 299672から 2925思うのです
1873いは 7259におきましては 253464ます 2826先ほど
1660こういう 7042つて 219004そういう 2628思うのでありますが
1598という 6657うのであります 218750では 2582申し
1548につきましては 6640こういう 200103ついて 2472場合に
1487でございます 5788あるいは 191346やはり 2400思うのですが

本当に話す速度で入力できるのか

 大雑把な見積りだが、1文字を平均1打鍵で入力できれば、分速300~350字も無理ではないだろう。

 例えば、「短縮できるように」の「できる」と「ように」を、それぞれ2ストローク化すれば、8文字を8打鍵で入力できる計算になる。これは8文字中6文字(75%)が短縮できる場合だが、漢字が2文字増えて「短縮入力できるように」となると、短縮できるのは10文字中6文字(60%)となるため、「できるように」をまとめて2ストローク化する必要がある。

(表5)
短縮できる
部分の比率
短縮する
文字列の長さ
100.0% 2字
75.0% 3字
66.7% 4字
62.5% 5字
60.0% 6字
58.3% 7字
57.1% 8字
56.3% 9字
55.6%10字
55.0%11字
54.5%12字
54.2%13字
53.8%14字

 表5のように、短縮できる部分が少なくなるほど、長い文字列を2ストローク化しなければならなくなる。前記の議事録のデータのように短縮できる部分が54%しかない場合は、13~14文字を2ストロークで入力しなくてはならない。さらに減って50%以下になると、1文字平均1打鍵で入力するのは不可能になってしまう。

 仮名文字列の長さは、平均すると5.4文字で、10文字以上続くことは滅多にない。本当に話す速さで入力しようとするならば、短縮できる部分を60%以上は確保しなくてはならない。そのためには、漢字を含む文字列(平均5.8文字)も、ある程度は2ストローク化する必要があるだろう。ただし、漢字の使用頻度は仮名に比べて分野や時期によるばらつきが多いと思われるので、注意しなくてはならない。

文字列の割り当て方

 基本的には、「頻度*長さ」が大きいものから、打ちやすい順に割り当てればよい。しかし、共通点のある文字列をグループ化するなどして覚えやすくした方がいいだろう。また、漢字を含む文字列を割り当てる場合には、漢字のストロークとの関係も考えなければならない。

 上・中・下段の30鍵の2ストロークなら900パターン、最上段を加えて40鍵の2ストロークにすれば1,600パターンになる。それでも足りなければ、第2打鍵もシフトして3ストロークに拡張するか、第1打鍵のシフトキーに「変換」や「無変換」も使うことで拡張できる。「だ」「である」「です」のような文体の違いを3個のシフトキーに振り分けるのもいいかもしれない。

 2ストローク方式だけでは足りなかったら、坂元正剛さんの「新ワープロ速記法」のように略語変換を活用する方法もある。語頭や語尾のバリエーションが多いような場合、任意の長さの読みで登録できるのは都合がいい。G-Codeは平仮名と片仮名の打ち分けができるので、片仮名の読みで略語登録すれば、通常の仮名漢字変換に悪影響が出る心配もなくなる。ただし片仮名の入力にも2打鍵を要するため、本来の速さには及ばないだろうけれども。

 今、基本的な900パターンの割り当てに取りかかっているが、これは予想以上に手間のかかる作業だ。最初の「その」にしても、「そのとき」「そのため」「そのような」「そのほか」「そのまま」「そのときに」などとの関連をどうするか、「その結果」のように抽出したデータには含まれていないものをどうするか、こんなことまで考え始めると、なかなか結論が出せない。この調子では、当分完成しそうにない。

(2000-06-10)


漢字だけなら追いつける

 文字列の割り当てもできないうちに練習のことを考えるのも気の早い話だが、練習方法を視野に入れて設計することは悪いことではない。

 ところで、(話し言葉でも書き言葉でも)日本語の文章中の漢字含有率が50%以上になることはほとんどない。普通は30~40%程度だろう。300~350字/分の30~40%といえば90~140字/分だから、通常の2ストローク漢直でも、漢字の部分だけなら話す速度で打てるということだ。

 これは、聴き打ちの練習に応用できる。録音テープを聴きながら、漢字の部分を打てば漢直の練習、仮名の部分を打てば仮名2ストローク速記の練習になる。仮に漢字含有率が40%だとすると、漢字は40%の速度、仮名は60%の速度で打てればよい。これならば目標が高すぎて挫折するおそれも少ないだろう。また、何度も小刻みにテープを「停止→巻き戻し→再生」しなくてもよいし、録音せずに放送などを聴きながら練習することもできる。

打鍵ガイドへの応用

 もっと面白い応用方法も考えられる。打った漢字をキーとして、その漢字の後に続く仮名文字列の候補を仮想鍵盤上に表示するのだ。

 これは、G-Codeの“熟語補完”の延長だと考えれば分かりやすいかもしれない。“熟語補完”と同じように入力ソフトに依存することになるけれども、そういう機能を想定して仮名文字列を割り当てるのも悪くはないと思う。ある漢字を打った後にスペースを押すと、例えば図1や図2のような打鍵ガイドが表示されるようにする(図は説明のために適当に並べたものだが、実際は様々な条件を考えて調整する)。

(図1)「私」を打った後に表示するガイド(左手側)
+―――――+―――――+―――――+―――――+ +―――――+
|     |     |     |     | |     |
+―――――+―――――+―――――+―――――+ +―――――+
|たち   |たちは  |どもも  |としては | |から   |
+―――――+―――――+―――――+―――――+ +―――――+
|からは  |どもと  |どもは  |ども   | |どもの  |
+―――――+―――――+―――――+―――――+ +―――――+
|としても |どもに  |のほう  |には   | |からも  |
+―――――+―――――+―――――+―――――+ +―――――+

(図2)「思」を打った後に表示するガイド(右手側)
+―――――+ +―――――+―――――+―――――+―――――+
|     | |     |     |     |     |
+―――――+ +―――――+―――――+―――――+―――――+
|いまして | |いますから|って   |いましたが|うわけで |
+―――――+ +―――――+―――――+―――――+―――――+
|うのです | |うので  |います  |いますが |いました |
+―――――+ +―――――+―――――+―――――+―――――+
|われるので| |うが   |われます |わない  |えない  |
+―――――+ +―――――+―――――+―――――+―――――+

 ここで(スペースを離して)候補が表示されている位置のキーを打つと、該当する仮名文字列が確定入力されるわけだ。スペースを押したまま打鍵した場合は、その後に続く仮名文字列の候補群が表示されるようにする。

漢直+「風」+「POBox」

 考えているうちに、冨樫雅文さんの「風」と増井俊之さんの「POBox」を合わせたように感じになってきた。この入力方法は、以下の点で、当初考えていたような2ストロークで仮名文字列を入力するやり方よりも優れている。

  • 多様な仮名文字列を限られた打鍵パターンに割り当てる必要がない
  • 候補となる仮名文字列が絞りこまれるため、規則性を導入しやすい
  • スペースの打鍵回数とキーの位置だけを覚えればよい
  • 漢字の2ストローク入力との干渉が起きにくい
  • 打鍵数の削減によって入力速度の上昇が見込める

 文字列とキーの位置の関係は固定するが、スペースの打鍵回数は既入力の文字列によって変わるようにする。例えば単独の「思」と熟語の「意思」とでは全く異なる候補群になるからだ。できるだけ打鍵数を減らすという狙いもある。この点が、本家の「風」とは若干異なっている。

 もう一つの本家「POBox」との主な違いは、キーボード入力を前提にしていること、ユーザーの入力結果を学習しないこと、文節単位で個別に変換することだ。

 ここまでくると、G-Codeを拡張するだけでは勿体ない。そこで、「風」を見習って、前段階の入力方式には依存しないようにする。つまり、G-Codeだけでなく、T-codeTUT-code超絶技巧入力などの2ストローク系漢直と自由に組み合わせて使えるようにするわけだ。

今後の計画

 このようなわけで、辞書データと入力ソフトの開発を同時に進めなくてはならなくなってしまった。詳しいことは、「漢ナビ2」のページで引き続き検討する。

(2000-06-12)


別の方法

 「漢ナビ」のバージョンアップには時間がかかりそうなので、もっと簡単な方式を考えてみた。詳しくは「G-Quick」のページで。

(2001-09-10)


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(2000-02-07)

漢字に使う領域

 40×40鍵の2ストロークのうち、比較的打ちやすい1000個を漢字用の領域にしました。残りは、システム予約(補助機能など)、ユーザー定義領域として空けておきます。

    +――+――+――+――+――+      ひ:平仮名・記号 ...  100
    |\1|最上|上段|中段|下段|      カ:片仮名・記号 ...  100
    |2\|LR|LR|LR|LR|      漢:漢字・記号 ..... 1000 (※)
    +――+――+――+――+――+      未:未使用 .........  300
    |最R|シシ|未未|未未|未未|      シ:システム予約 ...  100
    |上L|シシ|未未|未未|未未|      -------------------------
    +――+――+――+――+――+          (計)             1600
    |上R|漢漢|カ漢|カ漢|漢漢|
    |段L|漢漢|漢ひ|漢ひ|漢漢|    (※)同じキーの2連打(30個)には記号を割り当てます。
    +――+――+――+――+――+        +―+―+―+―+ +―+  +―+ +―+―+―+―+
    |中R|漢漢|カ漢|カ漢|漢漢|        |◆|▲|↑|△| |◇|  |ヵ| |〃|〒|ヶ|※| (上段)
    |段L|漢漢|漢ひ|漢ひ|漢漢|        +―+―+―+―+ +―+  +―+ +―+―+―+―+
    +――+――+――+――+――+        |●|←|◎|→| |○|  |☆| |【|々|】|★| (中段)
    |下R|漢漢|漢漢|漢漢|漢漢|        +―+―+―+―+ +―+  +―+ +―+―+―+―+
    |段L|漢漢|漢漢|漢漢|漢漢|        |■|▼|↓|▽| |□|  |\| |〆|〇|§|/| (下段)
    +――+――+――+――+――+        +―+―+―+―+ +―+  +―+ +―+―+―+―+

割り当て規則

 「pubdic」のデータを元にして、次のような条件で機械的に割り当てました。

  • 利用する機会の*高そうな*漢字を打鍵しやすい位置に割り当てる
  • 同じ漢字に続く漢字のグループの第1打鍵を、*できるだけ*分散させる
  • 平仮名に続きやすいものは、*なるべく*「右→左」または「左→左」に割り当てる

 かなりアバウトな規則ですが、匙加減を変えて生成した複数の配列候補から、最も妥当と思えるものを選びました。
 その結果、一般的によく使われる漢字でも、熟語に含まれることの少ないものは未定義となりました(必要に応じてユーザー定義領域に割り当ててください)。

ダウンロード

gc2str.lzh ストローク表(基本セット)
gc3str.lzh ストローク表(拡張セット)
gc2can.lzh 「かんな」用データ(基本セット)
gc3can.lzh 「かんな」用データ(拡張セット)
gc_wxg.lzh 「WXG」用データ(基本+拡張セット)

※なお「松茸」用データは「松茸 Ver 4.1」に付属しています。

練習するには?

 これで、「かんな」「松茸」「WXG」を利用して入力できるようになりました。しかし、これだけでは習得するのが大変です。テキストを使った練習もいいのですが、「G-Code」のメリットを最大限に引き出すには「熟語補完(入力した漢字の直後に続きそうな漢字の候補を仮想鍵盤に表示する)」機能が必要です。
 現在公開中の「漢ナビ」というIME拡張ソフトには熟語補完機能も入っていますので、どうぞお試し下さい。

2ストローク基本セット

 以下のストローク表のとおりです。

| ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| | ・|・・・・| 
| ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| | ・|・・・・| 
| ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| | ・|・・・・| 
| ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| | ・|・・・・| 
|                                                        |              
| 視|接異望散|  字|楽速車居|  集|得画常退|  薄|様古起式| | 盛|割反弱失| 
| ゎ|(―)‥|  ゝ|〈っ〉ゞ|  ゃ|『ゅ』ょ|  ぱ|ぴぷぺぽ| | ば|びぶべぼ| 
| わ|ゐ?ゑを|  ら|りるれろ|  や|「ゆ」よ|  ま|みむめも| | は|ひふへほ| 
| 早|放調信利|  等|乗理苦論|  業|全解流度|  知|好転開勝| | 電|場急戦返| 
|                                                        |              
| 打|配増義光|  減|思結良絶|  身|事体面情|  加|質産精決| | 治|形密任向| 
| ~|、ん。…|  だ|ぢづでど|  ざ|じずぜぞ|  が|ぎぐげご| | ぁ|ぃぅぇぉ| 
| な|にぬねの|  た|ちつてと|  さ|しすせそ|  か|きくけこ| | あ|いうえお| 
| 法|動別的悪|  強|落会足口|  力|意物国作|  通|回然白当| | 成|実安変色| 
|                                                        |              
| 確|休検雑血|  表|持在能参|  冷|残破格置|  適|止選満広| | 掛|熱要報計| 
| 来|食直化言|  定|名引外有|  目|地付用発|  学|重心平金| | 和|新同書着| 
| 込|正行取長|  切|高見小入|  上|一大出気|  生|手無合下| | 水|立分中明| 
| 愛|量記対軽|  算|売細難断|  進|過遠抜死|  近|受空送点| | 乱|感味語交| 
|                                                        |              


 |・・・・|・ | |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ |
 |・・・・|・ | |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ |
 |・・・・|・ | |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ |
 |・・・・|・ | |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ |
              |                                                        |
 |局辺富役|敏 | |激非茶号|紙  |声台私脱|科  |他毛政例|官  |博完洋支|江 |
 |ヮヽャパ|バ | |〔《“ピ|ビ  |ヴッュプ|ブ  |〕》”ペ|ベ  |‐ヾョポ|ボ |
 |ーダザガ|ァ | |,ヂジギ|ィ  |ンヅズグ|ゥ  |.デゼゲ|ェ  |・ドゾゴ|ォ |
 |八世馬順|谷 | |沢端幸追|教  |久音未初|特  |病津男奇|改  |太末仕路|尾 |
              |                                                        |
 |暗横単両|防 | |節城員再|門  |優花今種|船  |番補屋室|指  |総宮組都|村 |
 |ワラヤマ|ハ | |ヰリ‘ミ|ヒ  |!ルユム|フ  |ヱレ’メ|ヘ  |ヲロヨモ|ホ |
 |ナタサカ|ア | |ニチシキ|イ  |ヌツスク|ウ  |ネテセケ|エ  |ノトソコ|オ |
 |保井次親|雄 | |南西素者|神  |北頭期半|最  |健極品何|社  |土夫根元|波 |
              |                                                        |
 |球豊周賀|雨 | |閉仮館軍|経  |短店鉄春|武  |独丸買規|円  |必首五佐|試 |
 |石機二主|可 | |線連公風|天  |代時所後|部  |差先月性|道  |島東家海|清 |
 |美川文前|数 | |年自本田|山  |御人不子|日  |原野内多|間  |相真木方|三 |
 |純女共骨|赤 | |民戸志角|関  |郎十運吉|万  |器厳値老|夜  |低市四松|千 |
              |                                                        |


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| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・ 
| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・ 
| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・ 
|                                                        |              
| |歴党捨昭|九  |載述継泊|済  |毒戻釈診|逸  |迫添頼汚|策 | |承了障躍|臭 
| |◆印説折|撃  |圧▲勢談|案  |装位↑渡|住  |帰価給△|略 | |混栄歩聞|◇ 
| |貴厚滅筆|黒  |現走替弁|話  |離寄静消|製  |問少命読|振 | |念造違務|収 
| |願賛似損|映  |却謝練資|慮  |闘訴育刻|疎  |求烈伏惑|煮 | |責埋眠祝|従 
|                                                        |              
| |忠矢剛尺|甲  |貫森偏危|令  |隔勇絵宅|隊  |逃淡兼訓|探 | |煙婦垂俊|層 
| |屈秘照傷|布  |使服駆容|礼  |焼除労待|巻  |席腹復熟|守 | |護設備列|移 
| |●越図換|殺  |工←制温|約  |快深◎留|突  |積議火→|納 | |職応便達|○ 
| |湿録託踏|察  |酷介査欲|没  |唱舞廃敵|評  |遊妙鈍請|借 | |疑称免揚|触 
|                                                        |              
| |誘避提援|就  |竜嘆測昇|阿  |札沼境虫|茂  |捕飲刊系|貸 | |創皮操態|複 
| |息答伸去|延  |認示写払|敗  |訳覚税弾|聴  |倒証養勤|考 | |習営縮負|害 
| |暴続観射|飛  |荒伝投告|詰  |演校座固|曲  |降存痛助|張 | |押注限想|修 
| |■航染束|覧  |笑▼婚挙|裁  |宿締↓与|興  |属呼蔵▽|禁 | |帯導易賞|□ 
|                                                        |              


 ・|・・・・| | ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| |
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              |                                                        |
 酸|邪供嫌課| | 財|軟狂劣樹|  衣|潔果左旧|  技|医板詞蒸|  倉|透六競父| |
 ヵ|階我因料| | 院|〃悲史省|  王|客〒底陰|  伊|率遺ヶ福|  露|百林準※| |
 星|余永即級| | 派|眼英区類|  母|如段予更|  堂|薬豪之華|  橋|具由岡朝| |
 雅|飯刀迷七| | 柄|鋭尊登領|  専|審縁肌件|  師|封模友儀|  吸|芳著故隆| |
              |                                                        |
 側|郷麗宝協| | 幕|懸材鹿項|  黙|忌充採騒|  個|懐識腰巡|  否|基嶋研依| |
 裏|鳥瀬講才| | 顔|以額町辛|  俗|誤題推権|  背|雪益比繰|  浮|若恵遅惨| |
 ☆|整士片至| | 米|【微河欠|  粗|司々葉青|  各|草崎】終|  型|羽卑里★| |
 右|浦芸寺秀| | 秋|随丈康児|  硬|兵輪辞浅|  堅|陸彦筋晴|  坂|腕諸植油| |
              |                                                        |
 典|杯偽穏仲| | 夏|併概超農|  際|霊裕統効|  週|潮閑盤慶|  攻|灯砂帳標| |
 簡|歯粉黄処| | 震|酒懇像費|  喜|洗寝紀既|  界|滑版執象|  敬|干始構往| |
 虚|善肉団香| | 判|管逆並繁|  活|壮則寒条|  申|歌徳建孝|  章|玉藤陽状| |
 \|塩哀園編| | 狭|〆貧京均|  吹|湯〇群甘|  包|荷県§恐|  愚|岩丁商/| |
              |                                                        |

仮名配列の変更

 漢字配列との関係で、仮名配列の一部を変更しました。

  • 平仮名(右左)と片仮名(左右)の両方に割り当てた記号の片方を削除
  • "【"・"】"・"ヵ"・"ヶ"を漢字配列に移動
  • "ヴ"を「ワ゛行ウ段」に移動
  • "!"を「ワ行ウ段」、"?"を「わ行う段」に移動
  • ","・"."・"‘"・"’"・"“"・"”"・"‥"・"…"・"―"・"~"・"‐"・
    "ゝ"・"ゞ"・"ヽ"・"ヾ"・"〔"・"〕"・"〈"・"〉"・"《"・"》"を追加

3ストローク拡張セット

 30個の記号を2連打から3連打に変更することで、3ストローク文字を1170個追加できます。そのうちの870個に漢字を割り当てました。残りの300個は未使用(ユーザー定義領域)です。

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| ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| | ・|・・・・| 
| 卓|針泰劇縦|  猛|験罪献浸|  耐|脳拠係惜|  港|稲尽訪皆| | 迎|煩緩景宇| 
| 脚|頂程隠討|  融|致亡滞律|  怪|争銀胆頑|  族|陣麻弘警| | 冬|夕源渋庁| 
| 祖|漫潤諾威|  也|乾宣削庭|  架|雲忍救歓|  斉|幼擦困副| | 潜|艦氷担奪| 
|                                                        |              
| ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| | ・|・・・・| 
| 聖|梅鮮克砲|  崩|脈漁腐謹|  徒|妻岸濃幾|  途|寿及奥毎| | 歳|粋寂智刺| 
| 織|敢盗浜希|  慢|許臨険竹|  珍|紛舌敷譲|  術|摩仁牛乳| | 築|尚魚漢魔| 
| 泉|柔蛇到署|  被|跡須銃犯|  炎|池童曜刑|  寛|縫恥宏紅| | 招|排濁停絡| 
|                                                        |              
| ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| | ・|・・・・| 
| 双|佳漏仏範|  賢|豆宜緒箱|  塚|虐苛枝寸|  遇|傾裂凍邦| | 襲|償鳴壊勘| 
| 憎|沈耳奏忙|  症|府悠丹句|  恒|展票占巨|  互|晩飾暑暖| | 慣|髪葬授奉| 
| 浄|索肥囲奮|  貞|慰拝届涼|  影|貨刈緑誌|  浴|卒鼻為贈| | 賃|朗浩候稿| 
|                                                        |              


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 |・・・・|・ | |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ |
 |契菌盲薫|伴 | |墨亜猫岐|瓶  |芽呂誉漠|尋  |墓倫睦環|乙  |爽渇灰鎖|弄 |
 |綿謙胡拡|股 | |携箇銭漬|涙  |呆幻宴旨|衝  |弟抵掲稽|功  |詩溶勉熊|忘 |
 |弥奨煎眉|暫 | |郵礁剤偶|姓  |玄霧臣遍|詠  |漸宛霜軸|遣  |沿孔伯旗|汲 |
              |                                                        |
 |・・・・|・ | |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ |
 |撤顕愁駐|癒 | |紫鶴軒稚|葛  |摂騎撰祐|択  |胎狩翼毅|履  |捻漂垢搾|悶 |
 |季壁祥銅|鋼 | |蓄己拾街|兄  |緊掃描跳|乏  |杉杜摘働|賎  |牡滝傍朴|桜 |
 |妥瞬鼓販|酌 | |恭澄芝洞|企  |脇幡恨粘|磯  |汎輩沙駅|冥  |庄怯孤据|億 |
              |                                                        |
 |・・・・|・ | |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ |
 |搬零冊握|胴 | |彼衡賜飼|亀  |窓丘愉瞭|刃  |拭獄悦唯|喪  |懲尖遷怒|捜 |
 |患癖飽吟|遮 | |麦垣殆堀|仙  |塁辱趣棒|彫  |掌附羊征|甚  |迂促沸炊|戯 |
 |笠督喝汗|憶 | |繕晦墜棲|滴  |絞卵符陶|媒  |唾祈馴吐|掘  |辰桑鍛抄|郡 |
              |                                                        |


| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・  
| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・  
| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・  
| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・  
|                                                        |               
| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・  
| |◆那鎮普|犬  |偉▲憂衰|厭  |湖峰↑州|頃  |砕羅龍△|衛 | |雀昨詳鬼|◇  
| |磨枚荘暮|蒲  |況施啓氏|液  |冠将棟衆|尻  |宗凡焦拙|奈 | |浪凄凶怠|房  
| |控抑挿隣|遂  |畑株寡膨|栗  |扱頓覆憤|催  |縛惚驚預|兆 | |弔壇債魂|塞  
|                                                        |               
| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・  
| |粒仰貯酔|蹴  |炭耕殿励|鉱  |剣腸鏡糖|輸  |粛奔悩畳|刷 | |核罰磁餅|譜  
| |●憲侵裸|徹  |爆←旅彩|究  |恋牧◎窮|菜  |券庫倍→|恩 | |謀棄還抱|○  
| |括溜渉糸|篭  |脂輝閣匹|舟  |錯看膜枯|剥  |袋姦揺喧|殊 | |紋弦戒燃|堪  
|                                                        |               
| |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・  |・・・・|・ | |・・・・|・  
| |殖床幹雷|唐  |募徴般駄|逝  |昌哲泥悔|網  |噴旋皇序|猟 | |阪拘幅凝|慎  
| |昧伐斜監|呈  |響逐揃粧|淫  |肝籍銘夢|顧  |騰拍含鉢|抗 | |委棚縄巧|域  
| |■昼舎柱|胸  |巣▼累第|穂  |革祭↓柳|肩  |泳療災▽|塗 | |誠君鑑陳|□  
|                                                        |               


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  ・|・・・・| | ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| |
  ・|・・・・| | ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| |
  ・|・・・・| | ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| |
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  ヵ|菊廉蜂瓜| | 杓|〃膳勿宵|  腺|禅〒凸暢|  羨|剰錠ヶ慕|  柏|峻湾挟※| |
  暇|析乞睡拒| | 鳩|柿吾翌炉|  抹|鷹菅覇傑|  髄|扇僕疫謡|  闇|獲繋軌醸| |
  慨|姿鶏篤這| | 乃|坊筒綱距|  弓|姫藍駒桃|  骸|蔭禍爵午|  棺|咲稼妖廻| |
               |                                                        |
  ・|・・・・| | ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| |
  堕|僅蕩矯猪| | 撲|掻釣賄薦|  駿|痴鈴臓豚|  喚|雇罵鉛臆|  芦|努侍哉岳| |
  ☆|遜聡呑誇| | 嫁|【齢盟妊|  需|賓々塵靴|  稀|径廷】醜|  薮|阻窃頻★| |
  巳|灼坦洲臼| | 班|叙帖鮫詮|  妄|韻湧租貼|  怖|嘱訂賑禿|  綴|穴欧袖升| |
               |                                                        |
  ・|・・・・| | ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・|  ・|・・・・| |
  轄|捲填翻呪| | 獣|鋳弊賊殻|  匠|汁晶簿圏|  貌|暦疾胃閲|  繊|抽唆秒皿| |
  匂|潰斗萌楚| | 桁|錬昂些把|  卸|召揮陥脅|  拓|珠蓮貝坪|  汰|蘇曽曇喫| |
  \|帝婆庸享| | 糾|〆熔侮妬|  疲|餓〇叱萎|  嘉|俄赦§磐|  悟|椎淋糧/| |
               |                                                        |

それ以上の拡張セット

 同様にして、30個の記号を1打鍵多くすることによって、1170文字分の領域が確保できます。このように、利用可能なキーの組み合わせをフル活用しながら最小限の変更で拡張できる点がG-Codeの特徴です。
 普通はそんなに多くの漢字は必要ないと思いますが、2000文字では足りないという方は、どうぞ御自由に拡張してください。


[ (裏話) | (目次) | 錬金術師の実験室 | m(as)m's home position ]

(1998-02-24)

 TUT-codeには、以下のような特徴があります。

入力に使うキーは31個

 TUT-Codeの入力には、30個(10列×3段)の文字キーとスペースバーを使います。4段目(数字キー)は、他の段より打ちにくいので使いません。また、仮名入力のために拡張されたキーも使わないため、普通に英語が打てるキーボードがあれば問題なく入力できます。

かな漢字変換との併用が可能

 TUT-Codeは漢字直接入力方式ではあっても、かな漢字変換入力を拒否するわけではありません。かな漢字変換と併用を前提に設計されており、変換入力/直接入力のどちらでも入力できる環境が提供されています。

最初に覚えるキーは17個だけ

 最初に覚えるのは、最も打ちやすい位置にある16個の文字キーと空白キーだけです。このキーの組み合せで、かなと句読点やカッコなどの記号が打てるようになります。これだけ覚えてしまえば、かな漢字変換を利用して普通に入力できるわけです。

直接入力できる漢字は2525文字

 日常的によく使う725個の漢字は2ストロークで、その他の1800個の頻出漢字は3ストロークで入力します。
 2ストローク漢字は、2文字続きの出現頻度によって最適化されているので、送りがなや連語や熟語などが打ちやすくなっています。3ストローク漢字は、動かしやすい人差し指が担当する8個のキーが第2打鍵に割り当てられています。
 合わせて2525個の漢字が直接入力できますが、このうちの1000個ぐらいを覚えた段階で、かな漢字変換をほとんど使わずに日常的な文章を入力できるようになります。


仮名の入力方法

打鍵図

   +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
   |や|ま|か|★| |は|  | | |う|い| | |
   +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
   |わ|さ|た|な| |ら|  |え| |お|あ|▽| |
   +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
   | | | | | | |  | | | | | | |
   +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
  • 左手:〔子音〕キー、〔★〕キー
  • 右手:〔母音〕キー、〔▽〕キー

解説

 TUT-Codeの仮名は、1文字ずつ入力します。つまり、仮名入力のように清音を打った後に濁点や半濁点を付け加えたり、ローマ入力の拗音のように複数の仮名をまとめて入力することはありません。

基本(清音および直音)

 〔子音〕〔母音〕の2打鍵が基本です。
 子音のないア行は、〔★〕〔母音〕の2打鍵です。
 母音のない撥音「ん」は、〔な〕〔▽〕の2打鍵です。

(例)「あ」=〔★〕〔あ〕
   「き」=〔か〕〔い〕
   「す」=〔さ〕〔う〕
   「て」=〔た〕〔え〕
   「の」=〔な〕〔お〕
   「ん」=〔な〕〔▽〕

小さい仮名(拗音・促音など)

 小さい仮名は、〔子音〕〔▽〕〔母音〕の3打鍵です。
 ただし、「ヵ」と「ヶ」は半濁音の打ち方に準じます。

(例)「ぁ」=〔★〕〔▽〕〔あ〕
   「っ」=〔た〕〔▽〕〔う〕
   「ょ」=〔や〕〔▽〕〔お〕

濁音

 濁音は、〔子音〕〔▽〕〔母音〕の3打鍵です。
 ただし、「づ」と「ヴ」は半濁音の打ち方に準じます。

(例)「ぎ」=〔か〕〔▽〕〔い〕
   「ず」=〔さ〕〔▽〕〔う〕
   「で」=〔た〕〔▽〕〔え〕
   「ぼ」=〔は〕〔▽〕〔お〕

半濁音

 半濁音は、〔子音〕〔▽〕〔子音〕〔母音〕の4打鍵(第1打と第3打は同じキー)です。
 「づ」「ヴ」「ヵ」「ヶ」の4文字も、これと同じ打ち方です。

(例)「ぱ」=〔は〕〔▽〕〔は〕〔あ〕
   「づ」=〔た〕〔▽〕〔た〕〔う〕
   「ヴ」=〔★〕〔▽〕〔★〕〔う〕
   「ヵ」=〔か〕〔▽〕〔か〕〔あ〕
   「ヶ」=〔か〕〔▽〕〔か〕〔え〕

 このように規則が単純明解なので、短期間で打てるようになります。


記号の入力方法

打鍵図

   +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
   |“|〒|ー|【| |「|  |」| |】|…|・|”|
   +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
   |‘|☆|、|。| |『|  |』| |々|※|\|’|
   +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
   |〆|§|〇|÷| |←|  |→| |×|《|》|/|
   +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
  • 第1打鍵:〔文字〕キー
  • 第2打鍵:〔空白〕キー

解説

 TUT-Codeを使うと、句読点やカッコを入力するために時々空白キーを打つことになります。実は、この空白キーは意外なところで役立っています。
 2ストローク(系)入力方式でミスタイプをすると、それ以降の文字が全部化けることがありまず。長い文を一気に打った後、ふと画面に目をやって意味不明の文字が並んでいるのを見ると“ドミノ倒しの失敗”のように、どっと疲れます。しかし、TUT-Codeの場合は、空白キーを打った箇所がストッパーになるため、このような被害を最小限に食い止めることができるのです。


漢字の入力方法

2ストローク漢字の打鍵図

 漢字の打ち方も、視覚的な「打鍵図」を用いて説明します。

 例えば「時」という漢字は、〔右手・中段・薬指〕〔左手・中段・中指〕の2打鍵です。(図1)

(図1)+--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | | | | |  | | | | | | |
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | |○| | | |  | | | | |●| |
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+  ●: 第1打鍵
    | | | | | | |  | | | | | | |  ○: 第2打鍵
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+

 これは漢字の打ち方を画面に表示するヘルプ(逆引き)機能などには適した形ですが、2ストローク漢字の打ち方を全部この調子でプリントするのは資源の無駄遣いです。
 そこで、「●」の代わりに漢字自体を使って第1打鍵の位置を示すことにすると、第2打鍵が共通する15個の漢字をひとまとめにできます。(図2)

(図2)+--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | | | | |  |学| |本|大|六|株|
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | |○| | | |  |東| |二|日|時|不|
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | | | | |  |急| |海|市|支|森|  ○: 第2打鍵
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+

 これで、資源が15分の1に節約できました(実際は、左側のキーにも漢字が割り当てられていますが、ここでは省略します)。
 さらに簡略化したものが(図3)です。

(図3)|・・・・|・  学|本大六株|
    |・・○・|・  東|二日時不|
    |・・・・|・  急|海市支森|

 【右左】の2ストロークで第2打鍵が共通する漢字のブロックは、(図3)の「・」のどれかを「○」に変えたものなので、全部で15種類あることが分かります。
 そこで、(図1)から(図2)への折り畳みと同じように、「○」の代わりに漢字のブロック自体で第2打鍵の位置を示すことにすると、さらにまた資源の節約になります。(図4)

(図4)|  興|口洋船久|  水|産務駅頭|  金|地万建鉄|  町|七京理営|  |  第|和区西富|
    |  松|安都与清|  動|川給木佐|  高|国三八北|  山|電五小原|  |  名|部業問近|
    |  河|越統秀油|  元|蔵県築角|  崎|宿可室渋|  半|岡石休豊|  |  林|門格吉齢|
    |                                                          |
    |  遇|井島士坪|  機|野前百接|  学|本大六株|  工|事中九午|  |  内|千分立外|
    |  藤|付経正賞|  代|月田後商|  東|二日時不|  新|年一同歩|  |  円|四十面教|
    |  研|葉倉菱浴|  丸|卒朝農億|  急|海市支森|  光|郎文沢馬|  |  次|宅村古袋|
    |                                                          |
    |  企|服鋼停州|  伊|週階労板|  科|屋映阪昇|  央|池制証浅|  |  昭|宮職雄春|
    |  精|友収寺履|  浜|戸料火坂|  南|谷道共江|  横|台橋武宝|  |  軍|土神造芸|
    |  振|鉱敷融浦|  津|塚尾竹泉|  草|条栄庫波|  芝|幸玉曜環|  |  岩|城永秋陸|
    |                                                          |

 これで、【右左】のグループに属する2ストローク漢字全部の打ち方が分かります。他のグループの2ストローク漢字も、これと同様に図示できます。

 最初は複雑に思えるかもしれませんが、内側から外側へ「木を見て森を見る」というコツが飲み込めたら自然に指が動かせるようになります。ぜひお試しください。

3ストローク漢字の打鍵図

 例えば、「漢」の打ち方は、〔右手・上段・伸指〕〔右手・下段・示指〕〔左手・上段・示指〕の3打鍵です。(図5)

(図5)+--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | |△| | |  |●| | | | | |
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | | | | |  | | | | | | |  ●: 第1打鍵
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+  ○: 第2打鍵
    | | | | | | |  | | |○| | | |  △: 第3打鍵
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+

 2ストローク漢字の場合と同様に、「●」の代わりに漢字自体で第1打の位置を示します。(図6)

(図6)+--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | |△| | |  |漢| |幻|妹|縁|廿|
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | | | | |  |佳| |裳|縮|嵐|噴|
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+   >: 第2打鍵
    | | | | | | |  |蚕| >鈎|衡|箇|塵|  △: 第3打鍵
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+

 第2打は、第1打と同じ側の人差し指のキー(図7の○)に限られているので、「>」または「<」で指し示すことができます。

(図7)+--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | | | >○|  |○< | | | | |
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | | | >○|  |○< | | | | |
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+
    | | | |○< >○|  |○< >○| | | |
    +--+--+--+--+ +--+  +--+ +--+--+--+--+

 さらに、(図6)を簡略化します。(図8)

(図8)|・・・△|・  漢|幻妹縁廿|
    |・・・・|・  佳|裳縮嵐噴|
    |・・・・|・  蚕>鈎衡箇塵|

 第2・3打が共通する漢字のブロックには15種類(左側の「・」を「△」に変える15パターン)があります。これを集めて、「△」の代わりに漢字のブロック自体を使って第3打を示します。(図9)

(図9)|  股|薪顕倣痔|  裸|坑遭賭朋|  棋|圏衝岐蒼|  漢|幻妹縁廿|  |  紫|芽搭蛇肢|
    |  斜|枕誕猟萩|  炎|庶序帽爵|  淡|誇被貫劣|  佳|裳縮嵐噴|  |  挑|粛吹貞盲|
    |  妾>碇酌牡獅|  吊>頻蚊允溺|  燥>癖腹云畿|  蚕>鈎衡箇塵|  |  繍>鯉拙釦瓜|
    |                                                          |
    |  緯|崖幾蹴腎|  俗|妊芦湿壱|  鐘|忙桂磨嘩|  鷹|訂弟柔壷|  |  簿|欺棄腐糎|
    |  苑|胴菅尿渥|  揚|卓載懇瞳|  還|悲危躍獣|  堅|献乞欠溜|  |  悩|童替栃浸|
    |  酉>篠盆萌仔|  湧>鮎閥蔭倭|  詐>朴据叙駿|  脈>縛繰妃匁|  |  狙>戴碁愉姑|
    |                                                          |
    |  芹|雫怨肘俣|  伶|鳳磯麓蛋|  爺|錘軌呆汲|  矯|藍繭笹俄|  |  蔦|蘇呑甫吠|
    |  蓉|朔茜謎匙|  拷|哉俺儒挨|  狼|虐涙訟肇|  愁|殴握租斡|  |  嘱|惰蘭殉廓|
    |  潰>硯宍諜脆|  歎>檀秦苛箕|  迂>餅塾帖剥|  鮭>蝿孟戚醐|  |  杖>屍蔑薮凌|
    |                                                          |

 これで、【右右左】の打鍵図がひとつ出来上がりました。

 3ストローク漢字の打鍵図は全部で8種類あります。全部覚える必要はありませんが、使いそうな漢字に印をつけるなどしてご利用ください。


付記

 なお、TUT-Codeの打鍵図の作成にあたって、以下のものを参考にさせていただきました。

  • T-Coderの間で一般的に使われている"tc.el"のヘルプ機能
  • 増田式キーボード練習法で用いられているキーボードの図

[ m(as)m's home position ]

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